2012年10月11日木曜日

10/10水曜 ブロッコリーのパスタ〜「胃瘻」について


「ブロッコリー」は、当店では「常備菜」。
「常備」しているから、ちょっとの加減で「常時」余る。
「常時」余っているから、「しょっ中」食わねばならぬ。
「しょっ中」食っているから、「ブログ」ネタは尽きている。

ちゅう事で、「ブロッコリー」とは全く関係ないが、
最近気になった「胃瘻」って事について少々……。

皆様、「胃瘻」をご存知か?
簡単に言うと、「胃瘻」とは、「食物」を口から食べられない人のために、
「口」「食道」を通さず、
腹から「チューブ」で、直接「胃」に「栄養分」「水分」を送り込む事。

そもそもは、「食道」に問題がある人のために始められた処置との事。
が、近年は「食物」を飲み込めなくなった、
「寝たきり」の「年寄り」にも、施される場合がある。

「年寄り」は、
「食物」が「気官」に間違えて入って、「肺炎」「感染症」を起こしやすく、
それは「死因」としてもトップクラスだ。
そのリスクを回避するためにも施される。
ついでに言うと、「気管切開」もそのために行わられるそうだ。

先日、「喉」「腹」に「チューブ」が入った「ババァ」5人が、
ズラッと並んで、寝ておられる光景を目にした。
側に「コンピューターのモニター」があり、
「チューブ」「電線」が多数、体に巻き付いている。
もう「異様」、「近未来映画の1シーン」みたいだった。


「胃瘻」について「ネット」検索をすると、
かなり「シビア」な記事が、目白押し、ある意味「社会問題」の一つだ。

が、ここで「胃瘻」についての「賛否」を唱える気はない。
ただ一つ、「食物を扱う人間」として思うことはある。
「美味しく無いじゃん」って事。

もし人間が「食物」を口から取る、つまり「食えなくなった」ら、
「胃瘻」って方法だけじゃなくたって、
「鼻から胃に栄養分を流し込む。」「点滴で栄養分を流し込む。」
なんて方法もある。

けど、
それらどの方法も「口に入れて」「噛んで」「飲み込んで」いないんだから、
「味わって無い」んだから、「美味しく無い」じゃない。

こちとら「美味しい物」を作るのが、仕事だ。
「生きるため」の処置かも知れないが、
何か「全否定」されている気もする。


ま、個人的にも「胃瘻」なんて目には合いたくないし。
「尊厳」ある「死」についての事、「死に方」ついての事、
つらつら考える今日この頃だ。

時間があったら、「胃瘻」についてのサイトを、
是非、見てみる事をお薦めする。

重いテーマですんません。

newport宮木英貴



2012年10月7日日曜日

10/6土曜 「落葉」の味噌汁、「イクラのしょう油漬けご飯」と一緒


前回の予告通り「落葉」の味噌汁、
と、ご飯に「イクラのしょう油漬け」。
あー!秋の味覚。
なんと、至福の時。
好きな「キノコ」と、好きな「魚卵」。「好物」に「好物」。
「至福」と言わずになんと言う。

「キノコ」の味噌汁には、「大根おろし」が子供の頃からの、我が家のお約束。
「落葉」にも、例外ではない。これがまた「好き」。
「好物」を「好き」なスタイルに仕立てるのも、至福。

言葉はいらない。
幸せーな気分で「賄い」でありまする。

newport宮木英貴


2012年10月6日土曜日

10/5金曜 キノコのクリームパスタ


「キノコ」と「海藻」が好物だ。
特に「キノコ」は、ほぼ毎日食べている。
「朝の味噌汁」「賄いの何か」どこかに必ず入っている。
「キノコ」「海藻」の「低カロリー」「ミネラル」を期待して、
それらは「健康食品」化している「きらい」があるが、
そんな理由じゃなく、真底「好物」だ。

話は飛ぶが、
「山」は、「銀座」と化している。
足腰が健全な「年寄り」が大挙して、「春」「秋」山に入っている。
「年金」暮らしの、食卓を飾るため、
山の「宝物」、「山菜」「キノコ」を根こそぎ行く。なんたって「タダ」だ。
その上早い者勝ちだ、彼らはその「早起き」である習性を生かして、
若者が寝ている、暗いうちから出撃する。

おかげで、山のあらゆる「林」は踏み固められる。

そして、ここ数年、人類の「罪と罰」、「異常気象」が猛威を振るう。
微妙な「気温変化」「水分量」に呼応して出て来る、
「山のキノコ」達は、出るに出られずにいる。
その上、「繊細」な彼らが「さーて、出るかい」と思った時は、
「林」は踏み固められている。

おかげで、「キノコ」中の「キノコ」、「好物」の中の「好物」、
「落葉」が食えなくなった。食う機会が、目に見えて減った。
自分で行ける「林」には、もう「無い」。
「売り物」の値段は、そりゃあ「うなぎ上り」だ。
「年寄り」を悪く言う気は、毛頭無いが、
「落葉」の一点のみ、「恨む」「疎ましい」。

まーーーー、
決して、彼らのみが悪い訳じゃあ無いだろうが、
ここでは、誰かを「悪者」にして攻撃しときゃなきゃ、気が収まらない。
すんません。


「キノコのクリームパスタ」が「秋のメニュー」に組み込まれる。
当店にしては、超が付く「直球勝負」だ。
本当の事を言うと、「落葉」を使って「変化球勝負」、
「秋」を演出したいところなんだが、何せ「落葉」は品薄。
今年の9月の高温と、昨今の「山」の状況から、
本年度は、「落葉」は、顔も見れない物と思っていた。

ら、なんと、昨日「手宮某所」で売っていた。
割にこんもりの山で、一皿「1000円」。思わず買ってしまった。
「何処で採ったの?」。「ニセコ」。
「はー、やっぱりかい」てなもん、地物では無い。

「秋メニュー」の「キノコのクリームパスタ」はすでに決定している。
「落葉」は、お客様の「口」には入らぬが、今日、我が「口」には入る。

ワーイ!

newport宮木英貴



2012年10月5日金曜日

10/4木曜 香菜を乗っけた「三平汁」


「魚」は自分で下ろせば、「おまけ」も多い。
「手間」なり「暇」をかければ、捨てる部分はそれだけ減るし、
「酒のあて」「飯のあて」は充実する事になる。

けど、
特に最近、自分で「魚」を下ろすことから避けている。
「ウロコ」は、いくら「注意」「工夫」しても飛び散る。
「魚」「道具」を洗った水も飛び散る。
こいつらが、キッチンの「隅の隅」に入って臭くなる。
いくら「手間」だ「暇」だ「工夫」だと言ったって、「体」「時間」には限界があって、少なからず「生ごみ」が出て臭くなる。
「キッチン」の作りが、そういった事に対応してない。
etc.etc.etc.etc.etc.etc.etc.…………。

ま、早い話が「やらない」言い訳で、全く「後ろ向き」って事。
「根性」が無くなっちゃって、「向かう」発想が面倒。
若い時みたいに、「俺は魚がいじれる」と「自己顕示」する元気も無いし、
「魚がいじれる」事を「自慢」に、包丁振り回す程「素人」でもない。

第一、「スーパー」行けば、100%とは言えないが、
そこそこに「用意」された、切り身の魚が売っている。
「下手」な包丁塩梅は、「楽する事」に目がくらんで見えないし。

ところが、
先日、丸まんまの「鮭」を貰って、自ら下ろすことになった。
これが、案外、内から湧き出る物がある。なんだ、「やる気」だ。
「腹」を割くと、「やる気」を増幅させる「イクラ」が顔を出す。
もー「ルンルン!」。全く現金だ。
結局、「内臓」「エラ」だけは「手間」の「かけ渋り」をしたが、
後の全ての「部位」は、「ゴミ」とはならず、口に入る事になった。

その一部が、今日の「三平汁」になったと言う事。
「香菜」山盛りで、「我が家」好みになっております。


「魚」を下ろすのは「面倒」だけど、「嫌い」じゃあない。

今時は「寿司屋」でさえ、「サク」になった「魚」を仕入れる所もあるそうな。
大きい店が「大量生産、大量販売」を目指すにゃ、
「手間」「暇」かけてちゃあ、「割」に合わないだろうから、
「しょうがない」と言っちゃあ、「しょうがない」が。

「魚の顔を知らないってのも、どうよ。」
なんぞと、すっかり「根性」が萎えてるくせに「おじさん」は思ったりもする。

newport宮木英貴




2012年10月4日木曜日

10/3水曜 ポークチャップ


「ポークチャップ」の添え物が「キャベツの千切り」じゃあ無くて、
「キャベツの千切り」の添え物が「ポークチャップ」ってな位、
「キャベツの千切り」を山の様に食う。とにかく好き。

「キャベツの千切り」を、「肉の旨味」」で食うイメージ。
ある意味「肉の尊厳」を、おとしめているかも知れない。

今回は「豚肉」を、その辺に転がってた「野菜」と共に、
「ケチャップ」「赤ワイン」何ぞで、一晩漬け込んで見た。
「若干、肉が締まってた感」があったが、それもまた良し、
「味」も染みていて、それはそれ、美味かった。

「ポークチャップ」の「味の定義」何ぞは知らないので、
これを「ポークチャップ」と呼んでいいものかは分からないが。
この先、話題を変えるので、後で検索ちゅう事で……。

どう変えるかっていうと、「豪華」って事について……。

我が家の奥様は、「厚切り豚ロース」を焼いた料理を、
「ナイフとフォークのお肉」と、幼少のみぎり呼んでいたそうな。
「特別」な日「一枚」ドデンと皿に乗っかて、
食べるのは「ナイフとフォーク」、ついでに「ワイン」も付いたんだそうな。

幼少時の我が家も、「厚切り豚ロース」は「ご馳走」だった。
「ウスターソース」何ぞをかけて、それこそ「ウットリ」食べたものだ。
付け合わせは「キャベツの千切り」。その時は「何が美味い」と思っていたが。

しかしだ、
何と言っても「豪華」な食事と言えば、「骨の付いた肉」は外せない。
「トムとジェリー」における「ご馳走」シーンは、
必ず、大きな皿に、大きな「骨の付いた肉」。
「園山俊二、はじめ人間ゴン」における「争いの火種」は、
輪切りで、真ん中に骨がそびえていた「肉」だ。

今でも「丸焼き」「骨つき」「固まり」の「肉」というと、
一瞬、脳みそがとろけるのはどうしてだろう。

我々一般家庭における、「骨つき」「豪華」は「鶏肉」位なもんだった。
中でも「鶏もも」はブッチギリだ。
そんなこんなで、某所「若鶏半身揚げ」は爆発する。

鶏の「手羽」の付け根に、一本骨の入った小さな部位、「手羽元」がある。
「ゴン」ファミリーが片手で骨を持って、かぶり付いている肉に、
形的には、凄ーく似ている。けど、大きさは1/100だ。
たまに、当店で「お通し」に使う事がある。
それを見て「おー!豪華じゃん!」と嬉々とした反応した人がいる。

あーあ!愛おしき「貧しさ」だ。


ちなみに、去年の「豚ももの丸焼き」を覚えている方はいらっしゃいます?
なんか「今年もやりたいなー」とムクムクしております。

newport宮木英貴


2012年10月3日水曜日

10/2火曜 「そい」の甘酢あんかけ「焼きそば」


そもそも「小樽名物 あんかけ焼きそば」には、どうも批判的だ。

子供の頃、「静屋通り裏 梅月」には、お袋に連れられて、確かに行った。
確かに「美味しいよねー」と言いながら食べた。
当店「賄い」の定番の一つでもあるし。

けどもだ。
「料理」を生業にする「身」としては、「小樽名物」と言うには「んー?!」だ。
「何か」をとにかくやって、「街」を元気付けたい!
って気持ちは、凄ーく良く分かる。が。

数年前、我が友人「T」が、
「人に紹介されて、行って来たんだけどよ、
美味い事は美味かったけど、
"あんかけ焼きそば"の味って、何処で食ってもあんなもんだよなー。」
と言ったのが、思いを確たるものにした。

そう!

元から美味い「肉」「魚介」「野菜」と、沢山の具材を炒めて、
炒めた「香り」を足して、
「美味しい」味がする「出汁」で煮て、
「あん」でとじて、麺に余計に味が絡む様になっている。
「あんかけ焼きそば」の「味」の構造はそうなっている。
つまり、早い話が、誰が作っても「美味しい」のよ。
家庭でも簡単に、「美味しく」作れるのよ。

じゃあ、「小樽」らしい「何か」を足すとか、
例えば「具」は「肉」を入れないで、「魚介」だけにするとか。
etc.etc.etc.etc.
そう!面白味にかけるんだ。
「何か」縛りが無くちゃあね。


で、今日の「賄い」。例えばこんなんはいかがでしょ?
「ソイの丸揚げ」を甘酢あんかけにして、「焼きそば」に添えました。
今回は、「麺」と「あん」を別盛りにしたけど、当然、一緒にしてもOK。

「ソイ」は、「尾頭付き付き」にすりゃ、もっと良いけど、
「頭」を、食べられる程に「カリカリ」にするのは大変だから、今回は割愛。
「ソイ」じゃあ、なくたって良いけど、
「ホッケ」とかより、「姿揚げ」にしてカッコいいかな?と思いまして。

これだと、見た目も豪華!
「見た目」重視の下品さ加減が、「B」級の趣旨にも合おうってもの。
いかがでヤンしょ?
ただし、「魚の骨」を取りながら食うのは凄く面倒。
忙しい「昼飯」には、ちょい無理かな。

今思いついたけど、小樽産「あおやぎ」なんか使ったらどうよ。

newport宮木英貴



2012年10月2日火曜日

9/30日曜 「ブリ」トマトのパスタ


そう言や、「ブリ」を使ったイタリアンのメニューは聞いた事がない。

調べてみると、いわゆる「ブリ」は太平洋の魚で、大西洋にはいない様だ。
海はつながっているんだから、似たような魚がいても良さそうなものだ。
「ベネズエラ」でも「鰯」「鰺」「マグロ」「鯛」をはじめとして、
「ボラ」「スズキ」「サバ」「ヒラメ」等、
そっくりそのままの「魚」が捕れていたが、「ブリ」はいなかった。
ついでに言うと「秋刀魚」「ニシン」もいなかったけど…。

きっと地中海の国「イタリア」でも、「ブリ」はいないに違いない。
「じゃあ俺が決めてやるぜ!」なんて「肩」に力が入るのは、
我が「天邪鬼」な性格の、成せる技。

「ブリ」は、「魚の臭み」が強いと言うか、「青魚」っぽい風味がある。
「トマト」「ニンニク」「とんがらし」「オリーブオイル」「ハーブ」……。
何てのを使って、そんな「ブリの悪癖」を、
良い方に「カバーする」「転化する」にが「目玉」だ。

例えば「ニンニク、とんがらし、オリーブオイル」で焼いといて、
「レモン」を絞っても美味そうだし、
「ハーブ」乗っけてローストってのもどうだ。

ところで、「トマト」ってのは偉い。
その「酸味」「甘味」「旨味」で、相当「ゴロつく」「暴れた」味でも丸め込む。
「欧州」伝来後、凄い勢いで、大陸に伝わって行ったのもうなずける。
てな事で、「トマト」の「酸味」「パンチ力」で「ブリ」を殺そうって事にした。

「ま、賄いだしパスタにでもするかい。」
「ニンニク、とんがらしで焼いといて………。」
「あんまり煮込むと、魚臭さが出るかな?」
「トマトも、あんまり煮ないで、新鮮な感じを残して……。」
etc.etc.…頭の中で「シュミレーション」するわけだ。

「さて!」と思ったところで、
「ぶり」を「トマト」で煮た、一人用「鍋料理」を、
「冬のメニュー」の中で、やっていた事があるのを、思い出した。
ガッカリだ。
まあ、そうそう「新しい」発想なんてのは無いもんだ。
別な事考えるのも面倒で、強行はしたが。

で、この「賄い」、
結果は「美味い」事は「美味かった」んだが、
「鰯」やら「サバ」やらでやっても、同じ様な結果だっただろう。

「ブリ」は「身」が大きい分「食いやすいかな?」。
他に材料無かったら、やろうかなー。
それ位かなー?何だかなー。

「肩」に力が入った割に、てんで、だらしない結果であります。

言っておくけど、十二分に「及第点」なんだよ。
俺は厳しいんだよ。

newport宮木英貴