2011年12月31日土曜日

12/30金曜 カレー


「賄い」は「何かっちゃあ」カレー。
当店、洋食屋。洋食屋には「カレー」の材料が溢れている。

何かソースの余りと、野菜の切れっ端、肉の切れっ端が有りゃあ、
「カレー」の一丁上がり。
後は「辛い」「甘い」「塩っ気」「固さ」「旨味」適当にカスタマイズすれば良い。

「辛い」
カレー粉、とんがらし、こしょう、山椒、etc.
「甘い」
ウスターソース、ケチャップ、チャツネ、その他のジャム等、
やばくなりかけの果物、野菜、etc.
「塩っ気」
しょうゆ、魚醤系、塩、etc.
「固さ」
小麦粉、でんぷん、野菜のペースト、果物、etc.
「旨味」
肉、魚、オイスターソース、ブイヨン、家庭なら固形スープの素、etc.

まあ、役割は、それぞれが複雑に絡み合うので、一概には言えないけど。

洋食屋さんの、たいがいはカレーは得意技だろうし、
巷にも「カレー自慢」の御仁は溢れている。

「カレー」は、思うに「足し算」の料理。
分量さえ気を付けりゃあ、何を足しても味になるし。

「引き算」とか「微分積分」じゃあない。


2011年12月30日金曜日

12/29木曜 「豆苗」入り焼きそば


竹輪をもらった。
島根の物で、「アゴ=飛び魚」が材料だそうだ。
そのまま食べて、「いいね!」だったんだけど、
「さーて、なに作ろうか?」で「焼きそば」になった。

全く意味不明で、なんの関連性もないけど「賄い」ってそんなところ。
竹輪は魚だし「ナンプラー」なんかを使って、
「ナンプラー」の焦げて、いい感じの匂いがイメージに湧いたのかも。
実際には、ウスターソースを何の考えもなしに、先に投入してしまったから、
「ナンプラー」入れても、あとの祭り。効きゃあしない。
「思い」は残す所となった。

所で、いわゆる「青み」に、「豆苗」を入れた。
ここ何年か、スーパーで「カイワレ」の親玉みたいなカッコで売っている。
「さやえんどう」の芽の水耕栽培だと思う。

中華で、「さやえんどう」の身だけじゃ無くて、
「さやえんどう」のツルの柔らかい先の所や、葉っぱを、炒めて使ったりする。
多分、それと同じ発想。
スーパーの「豆苗」は水耕栽培の分あまり香りはしないが、炒めたりすると美味い。

かの地「ヴェネズエラ」で良く食った。
習慣、価値観の違う所で仕入れた感覚、物供は、自分の中では大きい。



2011年12月29日木曜日

12/28水曜 Sopa a la Vanezolana(ヴェネズエラ風スープ)


かつて在した「ヴェネズエラ」と言う国では、「スープ」をよく食う。

基本、働きたく無い民族性、つまり「ずぼら」なんで、
でかい鍋で一回に大量に作れて、ただ煮込みゃあいい「スープ」は打って付け。
その上貧乏人にとっては、
「水分」である「スープ」は、一時的にも腹が膨れて、経済的にもOKって事。

国民の90%からが貧乏人であるかの国では、
「スープ」は良く食うイメージになるのは当たり前。

材料は「魚の頭」「動物の内臓」「まるごとの鶏のぶつ切り」
これが貧乏人パターン。
「魚の身」「動物の肉」「皮を剥いだ鳥の胸肉」
これが金持ちパターン。
これに、ありとあらゆる「芋類」「根菜」が、4~5種類は少なくとも入って、
ネギ類、コーンなんかがはいる。
で、味の「キモ」は「シラントロ」と「ニンニク」。

さて、「シラントロ」。
アジアでは「香菜(シャンツァイ、パクチー)」、英語で「コリアンダー」なんて言う。
アジア各地の料理に乗っかている、人によっては「臭い!」と表現する「あれ」。
まあ、かの地でも山の様に食う。

「あれ」は、かの地に着いた途端「はまった」。病みつき。
スーパーに行くと、日本の「ほうれん草」みたいな大束で売っている。
ちなみに、「バジル」「ミント」も同じく大束。

だいたいにおいて、暑い国。
現在ではかなり改善されているとは言え、冷蔵庫もいい加減な時代からの流れで、
「魚」「肉」ともに、日本人的には臭い。
で、その「匂い」をなんとかするため、
「ニンニク」そして「シラントロ」は大活躍する事になる。

まあ、物にもよっては、ちょいと臭い位の材料じゃなきゃ「この味は出ない。」
なんて思う、美味しい「スープ」もあるから、「発酵」の力は大したもの。
実際、「こりゃイかれたエビの味だ!」なんてことは何度もあった。
この香りが、結構スープの中で、いいかんじに漂っていたりする。

これに関しては「三平のシャケは臭い位じゃないと……。」
「ホッケはハンカクサイ位が……。」
なんて言う御仁も、この国には点在しているから、あまり大きな事は言えない。

先日、メニューに「小樽近海の魚介」を使った、このスープを作った。
味は「塩、こしょう」のみ。
「ニンニク」「シラントロ」を山にいれたのは言うまでもない。

で、その残りに、その辺の野菜クズを放り込んだのが、今日の「賄い」
「ライム」を絞って、辛いソースをガバッと入れて食う。美味いんだなこれが。


ちなみに「シラントロ」の入手には大苦労がある。
今回の「シラントロ」、夏のうちに作ってもらったやつを冷凍保存しておいたもの。
もう、ほとんど無い。自分で作ってみるかい。


2011年12月28日水曜日

12/27火曜 宮木家の雑煮、変じて「そば」


正月も近いし、頭の中に「雑煮」が浮かんでは消え....。

で、「ただ単に、食いたくなったから。」ってぇ理由だけなんだけど、
フライング気味の「雑煮」。

どうも、あのスーパーで売っている「袋モチ」が嫌だ。
焼けば、焦げるはるか前に「風船」のごとく膨らんで、
しぼむと、散々伸びた皮しか残っていない。
だいたい、汁物に放り込むだけで柔らかくなるなんて茶番だ。
「柔らかい」んじゃなくて、「溶け」るイメージ。
ちょいと放っておけば、糊になる。

角が「カリッ」と焦げて、汁の中で屈する事なく形を保ち続け、
そして「カビ」さえ生える、あの威風堂々とした「モチ」はどこに行った。
子供の頃、ストーブの上でヒックリ返していたもんだ。

力んでいたら、嫁に「モチ屋で買え!」と言われた。
全く「モチはモチ屋」。当たり前。

そんなこんながあって、今年何件か「モチ屋」をあたり、
「これッ!」て言う「モチ屋」を発見、以後ファンになっております。

流石は歴史のある「小樽」、
その「モチ」は、子供の頃のイメージと変わらない「モチ」。
欠点は、今時昔ながらの物は、変えない分だけ「値が張る」。しょうがない。

勇んで、その「のしモチ」を買いにいったら、売り切れ。
あるのは1~2個の「お供え」のみ。
そりゃ~そうだ、「モチ屋」はこの時期が掻き入れ時、店のシャッターさえ開いていない。

「スーパーのモチ」は食う気はしないし、食いたい「モチ」は手に入らない。
変に慣習を重んじる自分としては、「お供え」買って、
「鏡開き」の意味が解っているわけじゃないけど、今から「鏡開き」はできないし。

調子に乗って高い所に登ってみたけど、「はしご」を蹴り倒された気分。
泣く泣く「そば」に変更となりました。

ちなみに当家に「雑煮」は、「鶏出汁」「ごぼう」を中心に
「人参」「高野豆腐」「山菜」etc.が入り、「ツト」「ネギ」「海苔」をトッピング。
嫁の実家は、ガラッと変わって、「スルメ出汁」「ごぼう」が中心で、
「里芋」「芋がら」「大根」etc.に、「セリ」をトッピング。

そうそう色々食べて言っているんじゃないけど、
「雑煮」程、家庭毎千差万別の物はないんじゃないかな?
だって、当家と嫁の実家でさえ、これだけ違う。

毎年、元旦に嫁の実家の「雑煮」を食べ、
気が向いた時、当家の「雑煮」を自分で作って食う。

この自分で作れるってのがミソで、料理を作る事ができる幸せ。



2011年12月27日火曜日

12/25日曜  牡蠣味チャーハン


「牡蠣のリゾット」を仕込んだ。
当店名物、「米」じゃ無くて「麦」のリゾット。
様するに「牡蠣味の炊き込み麦ご飯」。もっとも「麦」100%だけど。

これが「麦」なものだから、「パラッ」としてる。
「こりゃ、チャーハンでいけるかも!?」と閃いて
そんなこんな、で、「牡蠣のチャーハン」となった。

味に、「牡蠣」なだけに「オイスターソース」を使った。
何せ「濃い味」のソース。
全てが「オイスターソース」に支配されてしまって、「オイスターソース」の味しかしない。
美味いけど、失敗。

ところで、
先日「厚岸産、殻付きの牡蠣」、当然生きているやつを入手。
こいつを、ただ金網に乗っけて、ガス火で直に焼いてやった。
殻は当然、固くしまっているから、何の手出しもできない。
ただ、ただ、焼いただけ。

美味い!の何の!
牡蠣は「焼き牡蠣に限る!」と絶叫。
牡蠣そのものが持つ「味」と、海の塩味のみ。

「シンプル」の極み。
だいたいにおいて、何もしない方が、材料は生きる。料理は美味い。
料理人、出る幕無し。


2011年12月25日日曜日

12/24土曜 アサリ風味のパスタ

「貝」の出汁は美味い。

「アサリのワイン蒸し」やら、「酒蒸し」やらは、
下手すると「身」より、出た汁の方が美味い。

たまに店で出すと「身」だけ食べて、汁残して帰られるお客様がある。
これが、「通」ぶったウルサガタだったりすると、
「がっかり」と言うか「笑っちゃう」。

「なんだ、こいつ美味い物、知らないんだ。」てな事になる。

自分の事を棚に上げて言うのも、何だけど、
「食い物」を作るのはセンスが必要だとは思う。
けど、美味い物を食うにも、センスは必要だと思うよ。

美味い物を感じる「アンテナ」。
美味い物を「どう食う」か。
美味い物を「いつ食う」か。
何が美味いのか。
そんなこんな、………。
全部ひっくるめて「センス」。まあ、人それぞれだろうけど。

で、この度の「賄い」。
「アサリのしょうゆ漬け」ってのをパーティー様に時たま作る。
で、その残り汁が、「賄い」になる。
これがめちゃくちゃ美味い!

12/23金曜 煮込みカレーうどん

こりゃあ大失敗した。
安物の「茹でた玉うどん」を煮込んだら、デロデロになっちまった。

麺はブチブチに切れちまうし、「コシ」は抜けちまうし。
フニャフニャの「うどん」は食えた物じゃねーな!

煮込んだ「カレーうどん」が美味そうなイメージがあったんだ。
きっと美味いんだろうけど、今回は失敗。
次回に期待。