2014年2月12日水曜日

2/7金曜 「デロデロ」ぶっかけそば

なんし「海藻的」な幸せな日々が続いている。

この度は、ここのところ登場頻度が多い「メカブ」に、
「メカブ」に「オクラ」を茹でて粉砕したヤツと、
皮剥いた「長いも」をビニール袋に入れて叩いたのを混ぜた。
調子こいて「デロデロ」に「デロデロ」を更に重ねたわけ。

この「デロデロデロデロ」、
食後、そのイメージとは逆だけど、全部「植物由来」のせいか、
なんか「腹」がスッキリする感がある。
「胃」「腸」の中を「デロデロ」が「ベタベタ」掃除して行く感じ。

更に調子こいて「納豆」とか「なめこ」とか混ぜても良いかも、
全部「植物性」だし「ウ◯コ」が、もっとスルッと出るやも知れん。
もはや「悪ノリ」状態。

ちゅうのも若干「風邪気味」だし、
「デロデロ」っ何か「良い事」がありそうな気がしてさ…。

その「デロデロ」、調べてみると、
そりゃあ「それぞれ」の事もあったとして、
ほぼ共通の「栄養素」を含んでいるそうな。

いっしょに食べた「動物性たんぱく質」の消化吸収を助けるとか、
消化器・呼吸器の粘膜を保護し、
「胃腸」の塩梅を良くしたり、かぜを予防したり。
また、血中コレステロール値を下げたり、糖の吸収を抑えたり。
ついでに「腸」内の善玉菌を増やし便秘の予防したり。

何やら「良い事」ずくめ、思った通り。
まあ「下」の話しは「ウ◯コ」の事だけだったが…。

さて、
「デロデロぶっかけそば」。
「そば」は「冷たく」し過ぎない、軽く「暖かく」してある。
「デロデロ」には「そばツユ」で下味。
ついでに届いたばかりの「鹿」をしょう油に漬けておいて、
バターで焼いたのを乗っけて「タンパク」も補給。

ともあれ、まだまだ「海藻天国」は真っ盛り、
今年は「メカブ」にご執心ってこって。
あー幸せ。

"newport"宮木英貴


2014年2月7日金曜日

2/5木曜 塩ラーメン

あたしにすりゃあ正直、
「塩ラーメン」って摩訶不思議な存在。
なんたって「しょう油」「味噌」のラーメンに比べりゃ、
「味」「作り」がシンプルに過ぎる。
その分「あっさり好き」向きの傾向もあるが。

だいたい「しょう油」「味噌」ってのは生い立ちが「発酵食品」、
そもそも「複雑」かつ「深淵」な味。
比べて「塩」は近年「海塩だ」「ミネラルたっぷりだ」と言ったところで、
「味の構成要素」では多少は見劣りはする。
「しょう油」「味噌」は、簡単に言うと「味が濃い」って事

言っておくが「塩」「しょう油」「味噌」が、
それぞれ「だだっ広い世界」を持っている事は「承知の上」。

さて、「塩ラーメン」は、基本「出汁の味」に「塩味」だけ、
どうしたって「出汁の旨味」が「キモ」になる。

しかるに「しょう油」「味噌」ではなんとか味がまとまる「出汁」でも、
「塩ぢゃあそうはいかん」って事もある様に思える。
だからって商売的に「しょう油」「味噌」と別鍋も難しい、
「売値」ってところも目をつぶれない。

「美味い塩ラーメン」を「安価に作るにゃあ難しいだろう」って事さね。
その割りにはどこのラーメン屋さんにもあって、廃れもしていない。
全くもって異常な食い物だ。
しかし、ここが大事だが「何か」、
つまり「化◯調◯料」「出来合いの汁」なんざ使やぁ別だが。

「味の深さ」を出すのに「味醂」等の酒の類いを使う手もある。
実際「塩ラーメン」に使っている事も多々ある模様で、
某所の「塩ラーメン」は「甘さ」が勝つほど。
だが「味醂の甘さ」は「飽き」につながる。最後まで食うのが辛い。

閑話休題

「鶏ガラ」が多数あって美味しい出汁が取れたんで、
「異常」な食い物「塩ラーメン」に挑戦。
塩はモンゴルのピンク色の塩、「味醂」は敬遠「日本酒」を使用。

「色味」としちゃあ薄っぽちいし、見た目それらしく出来たけど...。

「摩訶不思議」とか「難しい」とか「異常」とか言っているのは、
結局「自分の問題」と気付く。
「塩」だけで、何層にも重なった複雑な「ラーメンの出汁の味」を決めきれず…。
「薄口しょう油」と「ナンプラー」を加える方向に走った。

「塩」の味はシンプルに過ぎる。
「塩」使いは難しい。

あたしが怖がっている。


"newport"宮木英貴


2014年1月31日金曜日

1/30木曜 「メカブ」あんかけ焼きそば

「生のメカブ」を茹で、フードプロセッサーで粉砕する。
と「デロデロ」「ドロドロ」の物体が出来上がる。

こいつに、ただ「しょう油」でも良いし、
「出汁」に「酒、みりん、しょう油etc.」で味したやつとかを混ぜ込んで、
それこそ「ぶっかけそば」「白メシ」に乗っけて食う。
「ズルズル」食やあ、そりゃあ美味い。

もちろん「味」をしていないやつだが、
この「デロデロ」を「温ったかいそばのツユ」に混ぜ込むと、
「クズ」をひいた様、いわゆる「あんで閉じた」感じになる。
「片栗粉」程には固くはないが、「ズルズル感」は立派な物。

そこで考えたね。
「これ、あんかけ焼きそばに使えないかー⁈」
でだ、行動に出たのがこの度の賄い。
何か「北海道」ってか「小樽」的ではないか!

何より「メカブ」の「味、磯の香り」を壊さぬ事が大事。

「出汁」はシンプルに「鶏出汁」のみ、
それも、より臭みの少ない「鶏胸肉」を使う。
ラーメンらしい「香り」と「鶏の臭い消し」のために、
これも「シンプル」に「しょうが」一品だけとする。
「味」は「たまりしょう油」。

炒める「具」は、
やっぱり「味が突出」しない様「鶏もも」「キノコ各種」、
「あんかけ焼きそば」らしく「玉ねぎ」「人参」。

「あん」の仕上げに「メカブ」を投入するが、
ちょい「固さ」に物足りなさがあるので、若干「でんぷん」も使う。

仕上げは上々、「味」も狙った通り、こりゃあ良い。
「海」の臭いがする「あんかけ焼きそば」一丁上がり。

閑話休題

そもそも「あんかけ焼きそば」が、
「小樽の庶民の味」だとか「B級グルメ」なんて、
持ち上げられている事には当方否定的である。
だって、誰がどう作ったって、
「味」を構成する要素が多過ぎで、誰作ったって多分「美味しい」はず、
「プロ」が作るなら、何か「ハードル」を設けなきゃ意味がない。

その「ハードル」の「答」の一つが出た感がある。
もし当店で「あんかけ焼きそば」を売るなら「これで良い」かも。

"newport"宮木英貴


2014年1月28日火曜日

1/24金曜 「メカブ」のブッカけ蕎麦

全く個人的な事なんだが、いよいよ素敵な日々がやって来た。
ここ北海道に住む最大の楽しみである「海藻」のシーズンだ。

「生わかめ」「細目こんぶ」「メカブ」「銀杏草」…、
スーパー、市場で見っけると即購入。
まずは「味噌汁」そして「そば、うどん」の具だろ、
で「酒」の当てetc.…。

ま、早い話「大好物」って事なんだが。
でだ、この「大好物」を自分の「お好み」の
「分量」「塩梅」で食うのがまた良いんだ、これが。

「分量」はなんと言っても「大量」でなくてはいけない。
「ちょうど」と思える分量「プラス α 」が絶対条件、
「え⁈ちょっと多くない?」がより望ましい。
ただ、この「ちょうど」の量は、人様と比べた末の「ちょうど」ぢゃあなく、
自分だけが思う「ちょうど」なんで「推して知るべし」なんだが…。

「火の入れ塩梅」がその価値を左右する事は言うまでも無い。
「軽く」火が入ったそれの「海の香り」、コリっとした「歯応え」はえも言われぬ。
そのためには「火の入れ過ぎ」は禁物中の禁物。
熱湯にくぐらすだけで、即冷水に取る。
熱い味噌汁を注ぐだけ、味噌汁の鍋に入れても「煮だたせない」…。
工夫のし甲斐はあるって言うもの。

もちろん時期、産地、部位によって「硬さ」「厚さ」が変わるので、
それぞれの事を考慮に入れるは当然。
「茎」と「葉」ぢゃあ「火」入りは違う。

「火」が入った瞬間の湧き立つ様な「青」も良い。
その鮮やかさは目を奪うほど、が、その「美しさ」ははかなく、短い。
色あせるのを見るには耐えないので、その前に「ガブ食い」するっきゃない。


さて、この「楽しい」「嬉しい」「素敵」なシーズンは、
せいぜい、この寒の時期いっぱい。
後は夏の「モズク」を待つしかない。
もちろん、あらゆる方法を駆使して「冷凍保存」はする。
が、やはり「生」には及ばない。

もう、毎日でも食う。

"newport"宮木英貴


2014年1月22日水曜日

1/21 火曜 ポークピカタ

「ピカタ」って料理がある。
材料に小麦粉付けて、溶いた「全卵」を衣に、
フライパンで焼き付ける料理。
「卵」に「チーズ」「青味」なんて入れたりもする。

「鶏」「豚」でやる事が多いが、
ちょい気取って「仔牛」やら「魚」でもやるし、
なんなら「いも」やら「カボチャ」「ナス」、「トマト」でも良い。
「出」は、なんでも「イタリア」だそうで「picata」てんだそうだ。


「ピカタ」で思い出すのは、
「始末の心の権化」の様な、先輩の爺コックさん。
「年功序列」が今より当たり前のコックの世界、
当時「彼」の言う事は「絶対」に等しい。

さて「爺さん」、我々の「賄い」を用意する時、
「ピカタにしなさいな」と頻繁に仰せられる。
しかし、それ「通常のトンカツ用ロース肉」の半分の厚さで作らせるのである。
「ピカタは良いやね、肉が大きく見えて」とも仰せられる、
「卵は良いやね、肉よりうんと安くて」とも。

全く同じ理由で「トンカツ」も、彼推奨の一品、
「パン粉を沢山、よーく押し付けるんだよ」と…。
「厚い衣」を彼は「ドテラ」と仰っておった。まあ確にねぇ。

極めつけは「飯釜」の鍋底に貼り付いた飯粒、
彼はそれを丁寧に、まず「水」だけで洗わせ飯粒を剥がさせ、
これをザルに上げ、冷凍して貯めておいて、
良い量貯まったらまとめて「雑炊」作って「賄い」にする。

最初は驚いたが食える物なんだら、
考えてみりゃあ真っ当で「目からウロコ」。
これは「ケチ」とは言わず「始末の心」と言う…事にしておこう。

事は「食い物」だけには止まらない。
「ビニール袋」は洗って、干して、また使う。
「ラップ」の類いもご同様、
「だいたいお前さん達ラップを使い過ぎだよ。
無けりゃしょうがないけどさ、フタってもんがあるんだから。
フタは良いよ、洗やぁ良いんだから。」

さながら現世の「小言幸兵衛」。
まー「彼の」多大な影響を受けて、今に至るのだ。

"newport"宮木英貴




2014年1月18日土曜日

1/17金曜 クリームシチュー

時折、出し抜けに食いたくなる「クリームシチュー」。

とろける程の「白菜」なんざ入っていたら幸せ、
角が煮溶けた「じゃがいも」、噛むのに歯が要らない「人参」、
「玉ねぎ」は溶けてなくなってる。
ホロっと「鳥肉」、子供の時分は「豚」だったかい。
「トロみ」のついた「スープ」を「ズズッ」っとやると、正しくクリーミー。
「コショウ」を「パラっ」とやると、またいい感じ。

白いところに「人参」の赤が浮いて、
そこに「ブロッコリー」やら「絹さや」の「青味」を置ゃあ、
そりゃあ「映える」。


さて、この「クリームシチュー」の出処、歴史を調べると、
「http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/36542」なんて記事が出て来た。
あまり深く読むと「盗作」しちまいそうなんで、ザラっと流しただけだが、
まあ、良く細かく調べたもんで、全く立派なお仕事。
「クリームシチューは日本発の料理かも」との結論。

「ワイン」等の各種「酒」を思う事も無く、
何か「液体」がそれなりに余れば、それで何かを煮たくなるの人情、
「牛乳」で「肉、野菜」を煮るのはそんな突飛なアイデアではないはず。
ただ「トロみ」が「あるかないか」が「和、洋」を分けると言う。
「立派なお仕事」にケチつける気は無いが「ちょい?」。

じゃあ「クリームシチュー」はいつから日本で食うてたかというと、
そもそも「牛乳を飲む」習慣が日本には乏しく、
「ミルクホール」なんて「シャレかました所」で、
「ミルクコーヒー」を飲む様になった「大正時代」以降との事。

んで「爆発」するのは戦後、
アメリカから来た「脱脂粉乳」を学校給食で使い始めてから。
そう言や「クリームシチュー」体験は「給食」が最初だったかも。
そもそも「脱脂粉乳」を使う「方便」としての「クリームシチュー」なら有り。

「濃厚」を「脱脂粉乳」で表現するための「トロみ」なら頷けなくはない。
「油脂」のそれとは若干「食感」を違にはするが、
「小麦粉」「でんぷん」で付けた「トロみ」は舌にも絡まる。
「セコい」こと言や、ただ煮込んで「濃厚」にしたら「量」が減るし。

そう言や「トロみ」は重要な要素として「古い洋食」の仕事で仕込まれた。
ソースが材料を「トロッと覆う」感じが大事だったのかもしれない、
「トマトソース」も「カレー」も「トロみ」加減はうるさく言われたもんだ。
あの頃は「トマトソース」にだって小麦粉を入れていた。

日本人が「トロみ」が好きかどうかは解らんが、
「トロみ」は「幸せー」な感じがする。
「クリームシチュー」も「幸せー」な感じがするし。。

"newport"宮木英貴





2014年1月15日水曜日

1/14 火曜 ハンパ物、余り物のパスタ

例えば「ごはん」をやっつけて、
「炒飯」「雑炊」「丼物」にする様に、
「パスタ」は「ハンパ物」「余り物」をなんとかるにゃあおあつらえむき。

「オイル」「バター」etc.で材料を炒めるだけ。
「にんにく」「とんがらし」etc.と炒め合わせる。
「トマト」「生クリーム」「ブイヨン」「ワイン」etc.で煮るだけ。
または、炒めてから煮るもあり。
ちょいと工夫すりゃ「パスタのソース」はお茶の子さいさい。
「和」系の材料放り込みゃ「和風パスタ」だ。

「ペスカトーレ」ちゅう「料理」あり。
イタリア語で「漁師」の意らしい。
おそらく「売り物」にならぬ「小魚、雑魚、貝、甲殻類」、
「身」を外した「骨、頭、内臓」やらを、
まとめて「煮る、焼く、蒸す」した事に端を発するんだろうて。

つまりは「始末」の料理。
それこそ世界中の「浜」にそんな料理はあるに違いない。
「Sopa de Mariscos」「ブイヤベース」「三平汁」………。

話は逸れたが、その辺「始末の心」に習って冷凍庫の整理。
「北寄」「シャコ」「カキ」「海老」「ウニ」「ホタテ」………、
それも一個とか二匹とか三切れとか。
「ミントのソース」「バジルの切れっ端」「パセリの軸」………、
「枝豆」「チーズ」「ベーコン」………。

「いつの日か使っちゃる」と無造作に放り込んでおいたのを、
「いつの日」か忘れちまってる訳だ。
かなりなとこ、情けない。

「反省」を込め、ガガっと「トマトソース」でやっつけて、
「悔しさ」と共に呑み込む。

"newport"宮木英貴