2014年3月22日土曜日

3/21 金曜 ナポリタン

「ナポリタン」なんざ子供の頃は大嫌いだった。

白い物に色が着いている事がどうもダメ。
例えば「カツ丼」、
「白いご飯」と横に「カツとじの皿」ならOK、
「ご飯」の上に乗るのはNG。
オイラは好きなバランスで「ご飯」と「おかず」を食いたい。
「丼物」はその自由の範囲を狭くする。

同じ意味で「ソース焼きそば」もNG、
だってどこを突ついても「ソース」の味にやられている。
「ソース味」が嫌いなんじゃない「バランス」の問題。
そんなんで、自由に出来る「あんかけ焼きそば」はOK。

だから「ナポリタン」も嫌い、
高校時代の「エンゼルスパゲティ」は何時も「ミートソース」。

それが後々「一人暮らし」な生活になると、
「経済」「手間」「道具」等々の「必要」に迫られ「丼物」がOKになる。
「コックさん」を始めると「好き嫌い」も、仕事上言っていられなくなる。
なんし「吉野家」は避けては通れないし、
「こんなん食える訳無いじゃん」って料理の係りに何故かなっちまう。


「そんなこんな」があって、
偏食だった時分、友人達が「ナポリタン!」と、
「トロける」様な表情をするのは「理解」出来る訳ない。
そんな「トロけた」顔だった友人達は、
今、「遠く」を見ながら「ナポリタン」とつぶやく。

当店の「ナポリタン」は特製ソースで提供させて頂いている。
が、「こんなんじゃなくてよ、ケチャップだけのやつ」とは良く言われる。

まあ、それじゃあ商売になんねえ。
しょうがないところ。

がしかし、今は自分も「酸いも甘い」も分かる大人。
「遠くを見ながらつぶやく」気持ちは理解できるし、
「ケチャップ」で真っ赤の「ナポリタン」もまた良い。

"newport"宮木英貴



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