2013年6月30日日曜日

6/29土曜 カレー


「朝カレーダイエット」とか言って久しい。
嫁が「朝飯」に時たま「カレー」を作る。
これは、いわゆる「市販のインスタント」を使って作っている。

「市販カレー」は、それはそれで厳しい開発競争にさらされ、
「スパイスの香り」「旨味」等、素晴らしいバランスで、
完成度は高く、はっきり言って美味い。
が、箱の裏書きを見るが良い、「脂」がガッチョリ。
たまにゃ「牛脂」とか書いている。


先日、深夜、酒の当てに、この「カレー」を舐めていたら、
「胸焼け」が「じわーっ」と…、慌てて胃薬を飲んで寝たが、
朝になってもどこかに「カレー」が「ある」感じ。
「朝飯」ならともかくも、「深夜」はカレーはダメな様。

胃の粘膜が「酸化した脂」にやられちまっている。
これが「腸」に行きゃあ「下痢ぴー」だ。
だいたい、どんな「脂」を使っているのか怪しいし、
「牛脂」なら、常温保存だと「一発アウト」 だ。

でだ、「身体に優しいカレー」が食いたくなって「今日の賄い」となる。

言っちゃうと「カレー」なんざぁ簡単だ。
「スパイスがどうチャラ」とか「ギーがなんチャラ」etc.
「面倒臭い事」を言わなけりゃだが。

イメージとしちゃあ「豚汁」の時、まず「野菜」を炒めるじゃない。
その時「カレー粉」、何なら「小麦粉」も入れて、
「味噌無し、汁少なめな豚汁」のつもりで作りゃあ「カレー」になる。

「油」は「オリーブ油」「ひまわり油」等植物性の「良い油」がお勧め。
「水」の代わりに何割かを「トマトジュース」にする。
「パン」を煮ている「汁」でふやかしておいて、ミキサーで撹拌、
「とろみ」の代わりにすれば「小麦粉」は無しでも良い。
肉は「豚」じゃあなくても「牛、鶏、鹿、魚…」何でも。
言い出しゃあ、「手」はいくらでもあるんだが…。

なんなら「にんにく」と「しょうが」を微塵にして、
「良い油」やら「バター」で炒めてごらんなさいや、
もう「カレー」の匂いになっているから。
「カレー粉」の事考えるのは、それからだって良い。

植物園の油、野菜、素性が知れた肉とその脂etc.
自分で作りゃあ「体にも優しい」ってもんだ。

"newport"宮木英貴


2013年6月29日土曜日

6/28金曜 韓国風冷麺


それを見つけた時、何が沸騰したかは覚えちゃいない。
「スーパー」で、安売りしてたんで、たまたま購入、
その後「冷凍庫の肥し」になっていたが、
「邪魔」ってんで、意を決して食う事とする。

「そば粉」「デン粉」入りの麺なんだそうだ。
商品名は「高麗冷麺」だが、それが「韓国風」なのか何なのか、
「ま、そう言うんだったら、そうかい?」ってとこ。

袋書きには「チャーシュー、キムチ、果物等を添えて」とある。
「そんなん、急に言われてもネーよ。」と自己ツッコミ入れて、
結局のところ「冷やし中華の具」と同じになる。

実は、今回は「韓流」には全く興味は湧いていない。
ただの「一回の食事がそうだったが」って話。
「じゃあ?何が」って言うと、「盛り付け」のこと。

「賄いの盛り付け」には大きく二つの「お作法」がある。
一つは、
「賄いとは言え、料理は料理、きちんと、それなりに盛り付けるべし。」
もう一つは、
「器、箸等備品はお客様の物、使うなんて以ての外、ボールで食え。」
これら、けっこう、キッチリ「躾」られていて、
体に染み込んだまま、今を迎えている。

これはこれで「深い」テーマなんで、ボチボチとやっつけて行くとして、
例えば、今回みたいな「賄い」の場合、
「ボール」に「麺」「具」「ソース」を入れて「グチャグチャ」にして
「ボールのまま食う」でも、個人的には平気のヘイザ。

普通に料理を作って、普通に仕上げれば、
自然とそれなりの「盛り付け」にはなる様にも躾られてはいる。
が、今回みたいに「虚脱」「どうでもいい感満載」でも、
「盛り付け」がちゃんとしているのは、
「写真撮り」を意識して「嫁」がやってくれているから。

ちなみに当店、「賄い用丼」が別途用意されている。

"newport"宮木英貴




2013年6月28日金曜日

6/26水曜 本物カルボナーラ


「我がオリジナルを汚す」かなんか言って、
料理関係の「雑誌」「TV」「web」等は、
「本気」で見ない、または「必要以上」に見ない様にしている。
するってぇと「本当に必要な情報」を取りこぼすってぇか、
「落とし穴」にハマることがある。

今回の「本場物カルボナーラ」が、まさしく「それ」。
全く「やられたっ」てなもん。
調子こいて「カルボナーラ」なんてぇ「メニュー」を出してはいたが、
「ガキ」の頃からの「やり方」「レシピ」から出ることなく、
何の疑いを持たなんだ。
「本場」に想いを寄せる事を忘れていたとは、いかんいかん。

先日「TV」において、「ナポリのカルボナーラ」をやっていた。
「ナポリじゃあ、生クリームは入らねぇ」とナポリのコックさんは言う。
「えっーーー!?」てなもん。
そりゃあ、早速にでも「作って」「食って」みなきゃならん。

ここ「日本」てか、かつてご教授頂いた「カルボナーラ」は、
「ベーコン」をバターで炒めておいて、パスタを投入、
「生クリーム」「卵」「パルメザンチーズ」を合わせたのを入れて、
パスタの余熱で「卵」をクリーム状に仕上げるってもの。
「卵」の使い方、火の入れ方なんかに「コツ」もあるが、
「簡単」に言うとそんな感じ。

で「本場物カルボナーラ」。
全く「日本式」から「生クリーム」を抜いた物。
ちょいとの「イメージ」では「日本式」が「生クリーム」の分、
「くどい」「濃厚」ってな感じだが、
「本場物」は食った感じ「チーズ」の味がストレート「濃厚」。
実は「生クリーム」は「チーズ」の味を「まろやか」にしていた。

あまり「量」は行けぬが、確かに「シンプル」で良いかも。
が、店じゃあ「当たり」が柔らかい分「日本式」が良いかも知れぬ。

「えー?そんな事も知らんかったの?」と、言うなかれ。
だから「落とし穴」と言っているではないか。
笑わば笑え。

"newport"宮木英貴


2013年6月26日水曜日

6/25火曜 そーらーめん


最近TVでコマーシャルをやっている「永谷園のそーらーめん」。
"そうめんののどごしとラーメンの味わいが同時に楽しめる、
夏にぴったりの麺メニューです。"だそうだ。

何やら美味そうで、ついつい釣られちまった。
「そばらーめん」なんて姉妹品もあるそうで、
よくまあ、手を替え品を替え「いろんな事」考えるもんだ。

「永谷園」で「いろんな事」っちゃあ、1〜2前の「生姜部」。
袋詰めの味付き「刻み生姜」が「なかなか」な物で、
当家でも、朝飯のお供に重宝していたし、
スーパーの棚を賑わせてもいた。

が「生姜部」は「あっ」て間に淘汰、今度は「そーらーめん」。
なんちゅう「商品」の「入れ替えの早業」「生命の短さ」。
全く商品開発の苦労は、察して余りあるってもの。

「どれ」ってんで、永谷園のwebサイトを見てビックリ。
「そーらーめん」は2007年から商品化されているし、
「生姜部」「刻み生姜」は未だ未だ、商品として存続している。

「商品の入れ替え」が速いのは、
生産者じゃ無くて「スーパー」の方と知り、二度ビックリ。
「飽き」が速い消費者に合わせるのも「苦労」ってもの。

閑話休題

ところで「ルバーブ」って野菜はご存知?
山菜の「フキ」にソックリの姿形、「酸っぱい」野菜で「香り」も良い。
「砂糖」を入れて「ジャム」にする事がほとんど。
近年、あちこちで作っているし、「ケーキ」とかにも使われている。

これを「砂糖」抜きで、ただ煮込んで、
「ルバーブ酸っぱいだけペースト」を作ってみた。
「ソーメン」の汁に「レモン」なんざ搾るのは良い物だが、
今回、その代わりに「ルバーブ酸っぱいだけペースト」を入れてみた。
まーけっこう行ける。

「ルバーブ酸っぱいだけペースト」
最近、あれやこれや「模索中」なり、
今後色々出ますのでよろしく。

あ、何か「意見、アイデア等」ございますれば、
是非おくんなまし。

"newport"宮木英貴


2013年6月25日火曜日

6/23日曜 切れっ端野菜のトマト煮パスタ


「お客様に出さない部分」「硬い部分」「まさに切れっ端」
「使うチャンスを逸して色が変わってしまった」etc.
いろんな理由のある「切れっ端」の野菜、
「クズ野菜」なんて言うのは失礼な部分を寄せ集め、
「にんにく」「とんがらし」今日は「生ハム」を入れ、
「トマト」で煮込みましたとさ。

「色が変わってまったインゲン」「あまりに細いグリーンアスパラ」
「ホワイトアスパラの根っこ」「ヤバくなりかけのブロッコリー」
「ほんの2〜3個の絹さや」「切れっ端の人参」
「芽が大成長の玉ねぎ」あれやこれや。
これを「小指」の先大に切って、トマトで煮込めば、
ちょと位の「マイナス部分」は、全く感じなくなる。

野菜のそんな「訳あり」をかき集めるんだが、
「何になる」かは「分量」次第、
あんまり少なきゃ「捨てる」もあり、
ちょいとの分量だと「味噌汁」、
そこそこだと「パスタのソース」は無論の事「カレー」もあり。
あまりの「分量」だと、もう一度「現金化」も視野に入れる。

さて、それぞれの「料理」に化ける「分量」の決め手、
そこらを、今回のブログで偉そうに放言にするべく、
考えをまとめる気になったが、
一日考えても、いくら考えてもどうにもならぬ。
行き着くトコは「カン」「経験」……。

何人分作るか、どれだけ食べるか、何と合わせるか、
考える「要素」があり過ぎる。
時間の無駄と行き着く。

まあ、何時もの「適当」が「妥当」な様で…。

"newport"宮木英貴



2013年6月22日土曜日

6/21金曜 ボンゴレ和風


「あさり」っちゃあ思い出すのは、
彼の地「ヴェベズエラ」にての「あさりパーティー」。

あすこにも「あさり」の一種みたいな「貝」があって、
波打ち際で「ちょいと砂を人すくい」するだけで、
軽く5〜6個は軽く取れちゃう様な、
「大」が付く自然が残っている「浜」がある。
「あさり」数十キロはあっという間さね。

先ずは「浜」にて、「ワイン、日本酒蒸し」ならぬ、
飲んでた「ビール」をぶち込んで「ビール蒸し」を鱈腹食う。
なんし「美味い」「幸せ」。

で、その夜は「カラカス」のコック仲間が集まって、
「あさりパーティー」が挙行される。
料理人仲間が、寄ってたかって食い切れないほどの「あさり」を、
「贅沢三昧」食うのがその主旨。

一人の日本人コックが「パスタ」を担当、奴が言う。
「あ、味足りないから、インスタントのコンソメ入れたから」
その「パスタ」は誰も食わない、嫌ーな雰囲気。

あのね「あさり」は「あさり」だけで旨いのよ。
「あさり」の旨さだけで充分でしょ。
もっと旨くする必要無いでしょ。
「味が足りない」なら、もっと「あさり」を入れりゃあいい。
「本質」が見えちゃいない。

何か「大事な物が汚された」様な感じが、未だ忘れられない。


さて、本日の「賄い」、
「ニンニク」「とんがらし」「日本酒」「しょう油」「バター」、
香りに「香菜」をパラっ。
何やらかにやら「味」が多い位。

"newport"宮木英貴



2013年6月21日金曜日

6/20木曜 しょう油ラーメン


この度の「賄い」は「しょう油ラーメン」。

「スープ」「麺」は、こっちに置いておいて、
「具」ってか「トッピング」は「もやし」「人参」「玉ねぎ」、
そして、以前の残り物の「豚ロースのロースト」が「焼豚」代り。
「歯切れ良く」、言い換えれば「レア一歩手前」に野菜を炒めておいて、
そのフライパンにスープを投入、「炒めた風味」をスープに乗せる。
「豚ロース」はスライスした後「レンジ」ででも温める。

さて、
「ラーメン」の構成要素、「麺」「スープ」「具」。
「麺」「スープ」への「こだわり」は良く見聞きするが、
近年「具」、つまり「何を乗っけるか」への、
「こだわり」も見聞きする事が多くなった。
「追加トッピング」のメニューがある店も多い。

先日、某有名ラーメン屋さんにて。
昼過ぎに「スープ」完売する程のお店、どちらかと言うと「好き」な味だが。
そこで一口目「驚いた」、「スープ」が冷たい。
「シナチク」を追加で頼んでいた事を思い出す。

「冷蔵庫」から出したてか「冷たいシナチク」をただ大盛りにしただけ。
「シナチク」越しに「スープ」を飲んだら「冷た」かったって事。
「丼」を「スープ鍋」の横に置いて温めている様にも見受けられたが。
蛇足だが、「シナチクの味」が強すぎて「スープ」の味も「妙」。

先日、某新規開店のラーメン屋さんにて。
もう一年位経つが、今だに「メニュー」をいじり続けている。
「決める」のが怖いのか、「まだまだ」と思うのか。
「工夫」は素晴らしいが「どうにも普通」のラーメンにとどまる。

しかしだ、その厚切りの「チャーシュー」が温かい。
「豚の脂」もとろけているし、何と言っても「スープ」との絡まりが良い。
「ネギ」も追加でトッピングしてもらったが、
鮮やかな「白髪葱」が山盛り。


どこがどうとは言わぬ。
「気付く」「気付かぬ」「やる」「やらぬ」は、料理人の「才量」。
たかだか「ラーメン」、そんな気遣いは必要ないかも知れぬ。

さて、自分はどうよ。

"newport"宮木英貴



2013年6月20日木曜日

6/19水曜 自然薯大麦麺


だーいぶ以前にも紹介したが「大麦麺」、
こいつの「歯応え」「シコシコ感」が凄ーく良い。
「うどん」等、一般的に「麺」には「小麦粉」を使う。
そこを「大麦麺」は「大麦」を使っているそうな。

どうして「大麦」を使うと、
その独特の「歯応え」「シコシコ感」が出るのかは預かり知らぬが、
ちゃんと「大麦麺のキャラ」は立っている。

「麦飯に山芋」を「麦トロ」なんて言うが、
「下ろした山芋」に漂う「麦飯」が「コツン」と当たるのが楽しい。
「大麦麺」に「下ろした山芋」でも、そんな感触がある。
宣伝費はもらってないが、是非webででもお探し下され。

閑話休題

「自然薯」とか「山菜」とか「自生」とか「天然」とか……、
何かを奮い起こすのだろう、「人」は群がる。
食物に、そう「名札」が付いてりゃ有難がる。
「太古」を取り込んだ気持ちにでもなるんだろう。
普段が普段がだから、「チョットの清浄」にニンマリする。

それが、ただの「言葉」って事もある。
「完全な天然」だなんて、なかなかにお目にかかれぬ。
「栽培」物が巾を利かしている。
作る方々の努力は並大抵じゃないだろうが、
ちょい、いやーな世の中でもある。

とか思いつつ、
多分「栽培物」と考えられる「自然薯」を、
「大麦麺」に「山」と乗っけてニンマリしている。

"newport"宮木英貴





2013年6月19日水曜日

6/18火曜 鶏胸の塩麹漬け丼〜もったいない丼


時々作るパーティ用前菜に「ササミの生ハム風」ってのがある。
「塩麹」に2〜3日漬といて、2〜3日冷蔵庫で、
冷風当てつつ表面を乾燥させて出来上がり。
「ササミ」の鮮度と「塩っ気」さえ間違えなきゃ、
「鶏の旨味」たっぷり「ネットり」、生ハム風で良い塩梅だ。

でだ、その「塩麹」、塩っ気はまだまだ充分「もったいない」。
チョイッと「日本酒」でのばして「ブレイン方」の効果も期待する。
「ブレイン方」ってなぁ、
「肉」を液体に漬けといて、「水分」を染み込ます「方」。
特に「鶏胸肉」に効果がある。
んで「胸肉」の厚みを開き、均等にしてこれに漬けこんじゃう。
冷蔵庫で2〜3日ってとこ。

で、良い塩梅になったそいつを、
ゴマ油なんぞひいて、「フライパン」なんぞで焼いてやる。
「中火」よりもチョイ弱い「火」で、
「鍋ブタ」なんぞで押さえつけつつ焼けば、
「カリッ」と良い塩梅に焼ける。
お試しあれ。

さて、漬けといた「塩麹」をチョイ舐めると、
染み出た「鶏」の旨味やら「塩」塩梅やら、
「焼いた鶏胸」の「ソース」に、やたら良い感じ。
これも捨てるにぁ「もったいない」。
まんま「煮詰め」て「ミキサー」にかけたら、
「姿」まで「トロッ」と良い感じ。
「麹」と「固まった鶏のタンパク成分」が、トロ味を出してる。

さて「フライパン」に残る、
「鶏を焼いた油」「鶏の脂」「鶏の旨味」も「もったいない」。
ここに、頂き物の「レタス」をザク切りにして、
この「フライパン」に放り込む。
根こそぎ「フライパンの残留物」を「レタス」へ移してやる。
この「レタス」、人が殺せそうな程「カッチカチ」だが、
炒めりゃ「シャクシャク」いい感じになるってもんだ。

炒めたレタスを「丼飯」に乗っけ、
焼いた「鶏胸」も乗せる。
「塩麹」ソースをかけてやりぁ、
「もったいない」精神に溢れかえった、「今日の賄い」の出来上がり。

「もったいない」って気持ち以外は、
あれもこれも、「偶然」「思い付き」の産物。
なれど、こいつが「おっ!」て程の仕上がり塩梅。
「嫁」にもお褒めを頂く。

たまにぁ、こんな事もあるって。

"newport"宮木英貴


2013年6月18日火曜日

6/16日曜 豚汁


どうも、近年同じ「テーマ」が多い。
本日も「あえて」踏み込むが、そりゃ「脂」の話し。

豚汁の魅力と言ったら、
人にもよるが、「豚肉の旨味」はもちろん、
「ごぼう、しょうが」の香り、
「玉ねぎ、大根、じゃがいもetc.」の渾然とした「甘み」。
そして、汁の表面に光る「豚の脂」だ。

「豚汁」は「名、実」共に、「具を食べる味噌汁」の
「日本王者」と言っても差し支えはなかろう。
「仕込みは切るだけ」「調理は煮るだけ」「味は具から出る」等々、
細い作業を必要としないから「大人数」を賄うためにも優れている。

小中学校時、炊事遠足で「カレー」と並ぶ、
もう一方の「雄」だった事は「懐かしい」思い出。
「私、脂身嫌い」と言う女子を、不思議な物を見ている様に眺めていた。
その昔、母親が作る我が家の豚汁の、
親指大はある、デッカい「豚バラ」の一切れは「愛」だった。

「光る脂は必然」と、確信していたはずだったが…。

今回「豚肉」は「ヒレ」しか在庫は無かった。
新たに購入の道もあったが「冷凍庫」の整理も必須、
しょうがなく「豚ヒレ」での「豚汁」となった。
作りつつ、「案外いける予感」も有った事は有った…。

予感的中、食べてみるとこれが問題ない。
「具」を炒める時「ごま油」を多目にしたが、これが効果バツグン、
つまり「植物性油脂」で満足しちゃっている。
し、「肉」の感触に、不満を感じない自分がいる。

「トンカツ」は「ロース」の事であって、
「ヒレ」は女子供、年寄りの食い物と決めていた。
彼の地「ベネズエラ」では、「豚ヒレはロースのオマケ」であったが、
「なんて正しい」と思っていた。

んーー。
「こんなハズじゃない」とは思いつつ、
「これもあり」とも思う。
単に「視野」が広がったと、思いたい所である。

"newport"宮木英貴


2013年6月16日日曜日

6/15土曜 豚丼


道東は「帯広」名物だったはずの「豚丼」が、
「あれよ」の内に、全国メジャーになったのは、
2003年暮、アメリカの「BSE(狂牛病)問題」にやられて、
いわゆる「牛丼チェーン」なんかで、
「牛肉」の調達が難しくなった事を発端とするのはご存じ。
あれからもう10年近くになる。

「炭火」の香り」漂う、「甘辛味」の豚肉が乗っかった、
帯広駅前「ぱんちょう」の「豚丼」を初めて食ったは20数年前。
全国展開されていく「豚丼」を横目で見つつ、
「俺、オリジナル知ってるもんネー」とかいう「優越感」とか、
「俺のもんだったはずだぜ」とかいう「喪失感」とか、
「そりゃあ違うベ」とかいう「知ったかぶり感」とか、
「頑張れよー」ちゅう「期待感」とか、
他人事ながら、勝手に思っていた。

多分「牛肉ぢゃないなら豚肉」って言う「安直」な発想だったんだろう。
「豚丼」は「ぶたどん」ぢゃなくて、
「とんどん」だったり「ぶたどんぶり」だったりもしていた様だし、
「鶏肉」って発想で「焼き鳥丼」なんてのもあったと記憶する。

当初は「牛丼のタレ」で「豚肉」をやっつけただけのもあったそうだし、
「迷走」ぶりは見て取れる。
「オリジナル」なんてのはどうでも良くて、
「豚」は「商売の形」を守るための「方策」に過ぎなかったって事。
後々に「オリジナル」に目を向けたり、
「研究、研鑽」を重ねて「美味しい」方向に持って行くんだから流石だが。

そんなこんな、
「ローカル食」としての「豚丼」の価値は揺るがなかった。
「食い物」なんてものは「何でもあり」なんだし
「ローカル?クソくらえ!」とも思うが、
「地方の香りは大事だろ」とも思う。

土地土地の人達の「環境」「習慣」「発想」「努力」etc.
そんな事が感じられる「食い物」は大好きだ。
「一言」言うと、
「豚丼」は、そんな大げさなもんぢゃないけど。

"newport"宮木英貴




2013年6月15日土曜日

6/14金曜 トムヤムクン ビーフン


「東南アジア」シリーズ、第二弾。

「香菜=東南アジア」何つぁ、連想があまりに安直だが、
せっかくの「香菜」を楽しみたいし、
「興味」があって、買うには買う割に放ったらかしの、
「トムヤムクン ペースト」も使いたいところ。

言ってはおくが、前回にも宣言した通り、
わたくし「タイ」も「シンガポール」も区別がつかぬ。
大きく「東南アジア」って括りでしか、
「料理」についても語れない事を、前置きする。

さて、
今時は、そこらの「スーパー」へ行っても、
「中華」「韓国」そして「東南アジア」etc.
「ザラっ」とではあるけれど、「香辛料」「調味料」が手に入る。
し、時たま「〜フェア」とか言って、
そこそこ「マニアック」なインスタント物も手に入る。
海外の「スーパー」じゃあ「しょう油」は定番らしいから、
「食のグローバル化」は止めようが無い。

こうなると「何が本物」なんて言うのも難しい。
「本物」を全然知らなくたって、
「本格中華」を標榜する「レトルト」も存在しちゃうし、
「グリーンカレー」も「トムヤムクン」も作れちゃう。
形が崩れる程「巻き寿司」を「しょう油」に浸して、
「塩っ辛い!」とを言う「毛唐」にだって文句は言えない。

そう「開き直った」態度で物を言うが、
「トムヤムクン」の「酸っぱ」「辛い」スープは素敵だ、
かつて「日本」にそんな味は、あまり見うけなかった。
「酸っぱい味噌汁」は、腐ったそれ位だ。

「日本」とは比較にならぬ程の「酷暑、ネバる湿度の彼の国」では、
「食」を進めるため「酸っぱく、辛い味」で、
「口」に刺激を与え、次の一口を導くのだろう。
ここで「知った事言っているけど、彼の国ってどこ?」と、
「ツッコミ」を入れるのは適当ではない。
その「食習慣」を築いた人々の「工夫、歴史」に思いを馳せるべきだ。

まあ、そう「自己ツッコミ」やら、「ロマン」を感じつつ、
「仮想トムヤムクン」を頂くのである。
今回は「ビーフン」なんか入れちゃった。

それにつけても「本物」が食いてぇなぁー。

"newport"宮木英貴



2013年6月13日木曜日

6/12水曜 グリーンカレーラーメン


「十八番」の「でっち上げ」。
材料としての「グリーンカレーペースト」は知っているが、
料理としての「グリーンカレー」は知らない。

この「ペースト」が、なんせ良く出来ていて、
「お湯」に「カチャかちゃ」っと混ぜると、
「グリーンカレー」は知らなくとも、
「グリーンカレー、かくありなん」って味になる。
これが、とっても美味しい。
ちなみに、この「ペースト」を「焼肉」に、チョイと付けると、
「辛味」としても「Very Good!」だ。

そもそも何故「グリーンカレー」かというと、
先日「忍路 T口農園」で「香菜」を大量に収穫、
「こりゃあ東南アジア系だべ」ってんで、そうなった。

「グリーンカレーペースト」は「タイ製」。
で、「タイ料理」に詳しい「N源嬢」に訊ねると、
「香菜はグリーンカレーに入らないです。」だと。

あのね、「おぢさん」は、
実は「タイ」と「シンガポール」だって区別はつかぬ、
「グリーンカレー」って知らないんだって。
「入らないない」なんて言われたって困る。
開き直って「仮想グリーンカレー」を押し切る以外に術はない。

意気込んで「web検索」に取り掛かるが、
百花繚乱「web上のグリーンカレー」も、
どうやら「仮想」の域を超えてはいない。
そりゃあそうだ「日本語」じゃあ、「お宝情報」は簡単にはヒットしない。

まあ、どうやら「ココナッツミルク」を使うらしい事は分かった。
在庫の「それ」を、料理途中の「仮想〜」にぶちまけると、
「分離」していて、「ココナッツ成分」と「水」状態。
今更どうにもならず、「ココナッツ成分」は「白いゴミ」と化す。

本来「飯」または「米由来の麺」を「お供」にすべき様だが、
「ビーフン」「フォー」なんぞない。
で、冷凍「ラーメン」のご登場。

で、山盛りの「香菜」。

「大汗」カキながらの「賄い」なれど、
大雑把に「東南アジア……」の風は吹いたって感じ。

ともあれ、「本物」に巡り会いたいもんだ。

"newport"宮木英貴


2013年6月12日水曜日

6/10火曜 冷やし中華


さーて!「冷やし中華」の季節到来。

真冬に「風呂上り」、「ストーブ」に背中を付けて、
「キンキンビール」「アイスクリーム」は「北」の贅沢。
真夏に「大辛の鍋物」食って、「大汗」の爽快感は格別。
なれど、冬の「熱燗」「お湯割」「鍋物」、
夏の「生ビール」「そうめん」、そして「冷やし中華」は、
やっぱ「王道」、「素直になれよ」ってとこ。


ちょいと「ボイルオーバー」気味に茹でて、「氷」で「ギュっ」と〆る。
「チュルン、プルン、コツっ」とした「麺」。

「タレ」は、ちょい「甘」くておいて、
やっぱり「酸味」を効かせて「涼しげ」じゃなきゃいかぬ。

「キュウリ」の清涼感は、外せない。

軽く焼き色を付けた「錦糸卵」で、香ばしさを演出。

「動物性タンパクのコク」が無いのは、片手落ち、物足りない。
なれど、あまり白く固まった「脂」もなんなんで、
「蒸し鶏」やら「ハム」にその任をあずける。
「鶏」の場合、「ささみ」「胸」が最適と思われる。

で「紅ショウガ」「辛子」で、ピリッと言わせて食う訳だ。
もちろん「紅ショウガ」の「赤」の、「目」への効果は「言わずもがな」だ。


「いつまでも寒い」だ、「急に暑くなんなよ」とか思っても、
それぞれの「季節」はやって来る。
で、それぞれの「旬の物」があって、
それぞれの「季節」にあった食い物がある。

そんなこんな「あー幸せ」なんて思うのは、
「歳のせい」とは言うない!

"newport"宮木英貴


2013年6月10日月曜日

6/9日曜 ベーコンとブロッコリーの酸っかパスタ


だいたい休み明けは、最近この「賄い」。
同じ材料が、同じ様に、同じ理由で余るんだから、
もういい加減「勉強して調整しろよ!」と、
自己「ツッコミ」を入れるが、自己が真に「ボケ」てる様で…。
トンと「代わり映え」しない。

とは言う物の……、
最近「ちょっとは代わり映えしたかな〜」ってのは「賄い」の写真。
これでも「でんでん虫」のスピードながら、
「勉強」〜「進化」はしているんじゃないかと……。
「写真」に関しては、うるさ型の先輩諸氏もおられるし、
滅多な事を言える訳もないが、「自惚れ」と思って頂ければ……。

そもそもは、ずっと「iPhoneカメラ」で済ませていた。
「iPhoneカメラ」は「恐るべし」で、
年々の「ハード、ソフト」の進化もあり、
「ピントの位置」「明るさ」等を変えるのも「お茶の子さいさい」、
何の苦労も無く「美しい」「リアル」な写真が取れる。
我が「ブログ」ごとき、その写真で十二分であったのは確か。

それじゃあ、ちょいと「満足」が行かなくなったのは、
「Facebook」のせい。
写真の「色」「再現性」「構図」etc.
「明らかに違う事、甚だしい」写真が散見される。
悔しいじゃない。

だいたい、そういったお方の、
お持ちになられている「カメラ」の、「デカい事」「黒い事」。
その上、突き出た「何」もデカイ。
こりゃあ「男として精進せな、立つ物も立たん」と一念発起、
一つ上を目指したくなった訳。

とは言う物の「カメラ」の事は何も知らない。
取り敢えずは「カメラ」任せにパシャパシャ撮ってはいたが、
沢山ついた「スイッチ」の意味さえ知らずじゃあ、やっぱつまらん。
って事で、最近「デジタル一眼の基礎」みたいなのを勉強開始。
やっとこさ「被写界深度」なんて言葉を覚えるに至った。

毎日「食物」ばっか撮っているんだし、
そのうち、ボチボチ何とかなる予定ではある。

"newport"宮木英貴




2013年6月9日日曜日

6/2日曜 稚貝のみそ汁


「野暮い用」があって5連休もしちまいました。
その上疲れちまったのか「風邪」をぶり返しちゃって、
「さらにもう一日」休業。
皆様がたには、ご迷惑をおかけしたかも知れません。
失礼いたしました。

「野暮い用」。
当事者なれど、どちらかと言うと「嫁の用」で、
私「一人でも営業」出来なくもなかったのですが、
「片手片脚以上が無い」と思える様な程の「不安感」、
とても「一人でも営業」だなんて「根性」も起きやしやせん。
「嫁」の重さを思い知るに至るりました。
ありがたや。


さてこの「賄い」、休み前の物。

先日「ホタテ稚貝」の頂き物があり、
その「味噌汁」なんざ、初めて自分で作った次第。
だいたい「殻」やら「貝」が付いているものは、
外すのが面倒で、あまり食わない。
し「稚貝の味噌汁」は何度も食べた事はあったが、
さして「美味い」とは思わず、気には止まってはいなかった。
けど「自分で作って」且つ「美味い」と、そりゃあ、気に止まるってもん。
おかげで、その後「安い、良い稚貝」を見つけると作ってまう。

しかし「稚貝の味噌汁」っちゃあ、何だか贅沢だ。
「シジミ」「アサリ」は、だいたい大きさはあんな物だが、
ひとつひとつ「ホタテ」はまだまだデカくなるのを食う訳だし、
何より、「生のホタテの稚貝」が食えるのは、
日本でも一部分だけだ。

小樽の前海は、何やらホタテの「卵」が
垂らしておいた「養殖用カゴ」に入り、孵化するのに、
凄ーく適しているそうな。
が、「身」を大きくさせるにゃあ、
生息する「プランクトン」にせいか、向かないそうな。
で、「稚貝」で各地に出荷されるとのこと。

ちなみに「間引き」もしないと、大きく出来ないので、
「小さい」「弱い」「多過ぎる」分は、近隣に出荷されるって寸法だ。
小樽を含む、この北海道西岸部は、まさに「稚貝の宝庫」、
物が小さいだけに、「生」で届けられる範囲は決まっている訳だし、
「ホタテの稚貝」は、「地」の贅沢って事。

そりゃあ、食わにゃあ。

"newport"宮木英貴


2013年6月2日日曜日

6/1土曜 豚の赤みそ煮の熱 もり蕎麦


「牛の赤味噌煮込みの漬け蕎麦」ってのをTVでみて、
「そりゃあ」ってんで、「牛」を「豚」に変えての挑戦の儀、
あえなく玉砕。

蕎麦は「手打ち」にしたものの、「蕎麦粉」が古いのか香りが変、
「漬け汁」は、相変わらずの「具」が多過ぎで、
「漬ける」んだか「食う」んだか、訳分からん。
その上、味は一つ何かが足りん。

んーーーー。
こんな日もあるさね。

"newport"宮木英貴


2013年6月1日土曜日

5/31金曜 ハヤシライス


「デミ系ソース」に「野菜」「肉」を加えて、
「ご飯」にかけりゃあ「ハヤシライス」と理解している。
「洋食屋」としちゃあ「カレー」と並ぶ程に、
「あっちとこっち」の余り物やら、「あれこれ」仕込んだ「ついで」で、
作りやすい「メニュー」に思える。

これは聞いた話で、本人に確認したわけじゃあないが…。
かつて「同じ釜の飯」を食んだ仲間が、
時が下ってそれぞれが独立したが、
片一方の「メニュー」に、もう片方が「被らない」様にしているとか。

本当と仮定するならば、「美しい」話かもしれぬ。
もしや「特殊な事情」があるやもしれぬ。
が、個人的には理解に苦しむ。
「俺作ったら、お前より絶対美味いもんね!」って意味にしか取れぬ。
これはお互い「美味い」のを作って「切磋琢磨するべき」、
と思うのは、俺が「甘ちゃん」だからか。

この「狭い街」にいて、当店とて、さ程に条件は変わらぬ。
そもそも狙った「価格帯」が一緒、
って事は、いらっしゃるお客様もだいたい一緒。
手に入る「材料の差」とて「目クソ鼻クソ」。
自らの範囲を狭める事も無かろうとも思う。


「こってり」と「あっさり」で売る「某ラーメン屋さん」は仲間内。
「いつかはラーメン屋」は個人的な「夢」の一つだが、
その「某ラーメン屋さん」に生意気にも、
「俺は"こってりしょう油"はやるよ!」と宣言した。
が、彼は「やるならやってみぃ」と、不敵に笑うのみだ。
これぞ「プロ」の姿。


もっとも「狭い街」だからこそ「被らぬ」様にもするのか…な。

"newport"宮木英貴