2012年2月29日水曜日

2/28火曜 赤味噌ラーメン


すごく荒っぽい説明のし方だけど、
普通「米、麦」から作った味噌で、
熟成が短いのが「白味噌」、麹の影響がまだ強く「甘い」。
熟成が長いのが、「赤味噌」、コクが出てきて、塩分が強い。

で「赤味噌」を「豆」で作ったのが、「八丁味噌」。
「八丁味噌」は、また独特の味、「渋味」「エグ味」などが混在するが、
その辺にはまると、常習性がある。

北海道は、基本「白味噌」文化で、
子供の頃から「味噌汁」は「白」しか食べたことはなかった。
多分、「八丁味噌」の「真っ赤」な味噌汁を初めて食べたのは中学の修学旅行、
正直「なんだこりゃ!?」と思ったが、すんなり食べれたと記憶している。
その後も、何度か多分食べているのだろうけど、あまり印象には残っていない。

次の「八丁味噌」ショックは、30歳位の頃、
勉強のため、潜り込んでいた「和食屋さん」で、
メニューにあった「赤出汁」を、作らなきゃならなくなった。
で、初めて「八丁味噌」を意識した。

「好き」も「嫌い」もなく、覚えなきゃならなくなり、
これが、また、たった数度の味見ではまった。
味噌の「コク」「丸い塩分」「渋味、エグ味」。
複雑な味の割に、「あっさり」もしている。
失礼ながらその時は、「白味噌」が「子供」の味に思えた。

その後、事ある毎に食べているし使っている。
ちなみに「八丁味噌」を勉強しに、名古屋にも行ってきた。

今回の「賄い」は、その「八丁味噌」で「豚スペアリブ」を炊いた残り汁、
そいつを「スープ」に仕立てて、「ラーメン」にしてみた。
色こそ「黒い」が、塩分は控えめ、「コク」はあるけど、「あっさり」もしている。

巷に「赤味噌」仕立ての「ラーメン」はあるけど、そのほとんどは「米、麦」の「赤味噌」。
「豆」が原料の「八丁味噌」は、使うのには勇気が必要かも知れない。


ところで、全く話題が変わって、
ゆうべ、ひょんな事から料理の「星澤幸子先生」にお会いするチャンスがあった。

テレビに登場する「お料理の先生」は、多々いらっしゃるが、
その中でも「星澤先生」は、「ナンバーワン」位に好感を持って見ている。

なんと言っても、「料理」に対する「ザックり」感、
言葉は悪いが「好い加減」感が良い。
「ちょっと位間違えたって良いのよ!料理なんてそんなもの!」
と公言して憚らないのが良い。

実際に会ってお話させていただいたが、
テレビで見る、あの「気さくさ」、有る意味「懐の大きさ」はそのままだが、
それ以上に、人間の「エネルギッシュ」さは、半端じゃなかった。

「料理」とは言え、人前で何かを表現する人間は、ああしたものかもしれない。
勉強になりました。

「モダンタイムス」の太田さん、夕べはお騒がせしました。
この場を借りて、御礼申し上げます。
「ありがとうございます。」

newport宮木英貴


2012年2月28日火曜日

2/26日曜 モツカレー


先日の話題の続きになるが、
いわゆる「モツ」「ホルモン」の類も、それなりに値段をとっている。
そりゃ「ロース」やら「モモ」程ではないが、「良い値段」をしている。

嘘か、誠か、「放るもん」が、「ホルモン」の名前の由来だと言うが、
それほどに、「ホルモン」は、「只同然」の物であったはずで、
「庶民」の、「低所得者」の、強い見方であった物。

今や「モツ煮込み」は、「料理」の1ジャンル名前であるだけで、
その「輝き」、「力強さ」は存在しない。

って、「newport live 名物  食い放題カレー」を仕込むのに、
「値が張らない具」と思って「モツ」を探していたら、
「豚」やら「牛」やらの腸を、掃除して茹でた、いわゆる「白モツ」が、
「真空パック」になって、「袋を開けるとすぐに使えます。」状態で、
お上品に、スーパーの棚に鎮座ましましていた。

同然、売るのに「手間」を掛けていると言うことは、
「値段」をふっかける手段。
商売上、気持ちは解らないでもないから、しょうがない。

こんな事になっているなんて、勉強不足。
「白モツ」の事、初めて意識した。
まー普段は、安売りシールが貼ってあるヤツっきゃ買わないからなー。

では、「市場の肉屋さんじゃあどうよ。」って塩梅で駆けつけると。
ちょい、安い程度。
「スーパーと競争しなきゃなんないんでね。手間掛かっちゃう」との事。


いつぞや、その肉屋の「アンちゃん」が、肉の塊の「筋掃除」をしてた。
もう、かつて自分が習った「筋掃除」とは、程遠く、大きく「筋」を取り除いていた。
「最近のお客さんは、ちょっと固いと苦情になるんでね、
もうスーパーなんかじゃ、信じられない掃除をしてますよ。
横並びにしとかなきゃ、売れない。」と…………。
「固い筋」やら「脂」を取るとこまで、取ったら、
「手間」も掛かるし、小さくもなるし、そりゃ値段は高くなる。

だからと言って、お客さんは「物の状態」を見て、
自分じゃ判断しないし出来ないし。始末しないし出来ないし。時間が無い(フリ?)し。
で、高いきゃ文句言う。あーあ。

「賞味期限」の問題といっしょ。
責任を、自分以外に持って行きたいんだ。


ちなみに、この度の「賄い」、
前回の「liveカレー」の冷凍しておいた余り。
盛りつけ、写真が下手で「モツ」が何処にいるか分からない。
ごめんなさい。

newport宮木英貴


2012年2月26日日曜日

2/25土曜 北寄のひもと絹さや、アスパラのパスタ


先日、スーパーにて、嫁が嬉々としている。
手には「北寄のひも」だけが詰められたらパック。
剥いた北寄は、「ベロ」だけが刺身用に売られ、
残りの「ひも」だけを集めた物だ。

街の「市場」では未だに安いが、スーパーでも、
ほんの10年前までは、こう言う物は安かった。
流石に「北寄のひも」は、未だにそう値は張らぬが、
例えば、「ぶりカマ」はしょうがないにしても、
その他のアラは、さして安価ではない。

「牛肉」だって、
「スネ」やら「スジ」は、昔はえらい安かった。
それ以上に、そんな物はスーパーじゃあ売ってなかった。
今や、普通に売っている上に、
当たり前に、「ロース」や「モモ」並みに値段を取る。

スーパーの値段設定は、世情をもろに反映する。
てか、スーパーの値段が、食品事情を作っているかもしれない。

思えば、
「狂牛病」やら「農薬問題」やら「賞味、消費期限」やらの、
「食品の安全」問題が、声高に言われ始めた頃から、
そしてそこに、材料不足、輸入不足、バイオ燃料の事がからんで、
「そいつら」の値が上がり初めた。

それから、「値」は下がる気配を感じさせない、
下がってもほんの少しの状態、が、多分、ここ数年は続いている。
例えば、「狂牛病」後「タン」の値が、「国産」のみならず「輸入」物も沸騰した。
肉屋さんは、「お前さんの買える代物ではない。」と、売ってもくれなくなった。
今は、流石に「輸入物」は安くはなったが、以前に比べれば、高値安定している。

「ロース」やら「モモ」やら、普通に食う部位の値が高値安定、
そんじゃあってんで、「安い部位」に、人は目を向け、
「食べ方」の浸透と共に、「スネ」「スジ」が普通に食べられる様になり、
結果、「スネ」「スジ」も高値安定となった。


肉に限らず、野菜でも、なんでも、
安くなる物は、べらぼうに安くなったりもするから、
目先が変わって、全体的に「安い」印象を受けがちだが、
本当は、全体的に「高く」なっている様に感じてならない。

本来食べられる部分以外を、我々夫婦は「はしっこ物」と呼んでいる。
この「はしっこ物」は、我々の食生活の見方だった。
手のかけ方によっちゃ、「本来食べられる部分」より美味かったりなんかする。

「はしっこ物」が高くなっちゃ、困るのよ。
本当。

newport宮木英貴


2012年2月25日土曜日

2/24金曜 冷やし中華


若干春めいて来たとて、まだまだ冬。
真冬に一度は、思い出した様に「冷やし中華」を食うのは年中行事。
ストーブを背中に、「アイスクリーム」を食うに同じ。

なんでも、韓国では
寒い時に「冷たい物」、暑い時に「熱い物」を食うそうな。
ま、うる覚えの「聞いた話」だから、真偽の程は定かではないが。
にしても、体に「カツ」を入れると言う意味では、解らぬものでもない。


食い物の「温度」は重要と思っている。

出来るなら、お客様に、
「グラタン」は、ソースが「プツプツ」いっているうちに出したいし、
「冷パスタ」なら、器に霜が付いているうちに持って行きたい。
昔の店の広さに比べて、今は少しだけ広くなった分、
そうもいかない状況になることもあって、いささか残念ではあるが、
鋭意努力はしている。特に嫁には頭が下がる。

基本、お客様に出す「料理」は、盛り付けが済んだ瞬間から「お客様」の物。
「お客様」のテーブルに置いた後、
「お客様」がそれをどうしようと、「お客様」の勝手。
眺めていようが、無視しようが、煙草の煙で燻煙しようが……………。

出来たら、かぶりついて頂きたい。
熱い物は「熱いうち」、冷たい物は「冷たい」うち。
まあ、「猫舌」とか、「冷たい物は頭に響く」と言う方もいらっしゃいましょうが。
「早く食え。」と口に出さない位には、
こっちも大人にはなったけど.......。

「熱い物を熱いうち」に食うのは好き。
かつて「ラーメン」を食うスピードには自信があった。
食い終わった後、口の中の天井に、「火傷の水膨れ」が出来る位が快感だった。
隣の、先に食べ始めている、麺を一本ずつ食っているヤワな兄ちゃんより、
早く席を立つのは常識と思っていた。

今は、「ラーメン」と言えども、嫁との大事な食事の時間である。
嫁のペースに合わせて、麺を一本ずつ食っている。

newport宮木英貴


2012年2月24日金曜日

2/23木曜 ハヤシライス


「ハヤシライス」とか言っているけど、
実はどんな料理をして、「ハヤシライス」って言うのか知らない。
自分的には、完全なでっち上げ料理。

どういう事かって言うと、
自分が作った以外の「ハヤシライス」を、見た事も、食べた事も無い。
どういう巡り合わせか、どこかのレストランの「賄い」でも出た事無い。

料理的には、
雑誌やら、料理本から仕入れた知識。
ビジュアル的には、
「ショウケースのロウ細工」とか、
スーパーの「インスタント ハヤシライスの素」の箱絵、
じゃなければ「テレビ」の映像で見ただけ。

「デミ系ソースに、炒めたタマネギと牛肉入れて、煮込んだ。」のがベース。
これに、「どう枝葉付けるか。」を考える。
これが、自分的「ハヤシライス」。

嫁は「ハヤシはこんなもの」と言ってくれているから、
自信をもって、これが「ハヤシライス」って言えている。

いくら「料理の名前は、言い切ったやつの勝ち」なんて言ってところで、
少なくとも、だれかが「そう!」って認めてくれないと、ちょい心もとない。
偉そうな事言っても、てんでダラしがない。


結局、「ハヤシライス」は、製品化まで開店以来「8年」かかった。
いまだに、「美味いね」なんて言われると、何か照れる。


newport宮木英貴


2012年2月23日木曜日

2/22水曜 「なめこ」そば


「キノコ」好き。
中でも「なめこ」が大好き。毎日でも良い。

大根おろしが入っていれば、なおよろしい。
汁が「ヌル」ってした分、汁の温度が下がりづらい所が良い。
「クルン」「プルン」とした所が、かわいくて良い。
ちょっと「草」の香りっぽい、味が良い。

みそ汁の「みそ」は、「白」でも当然良いが、「赤」もよろしい。
北海道では、あまりメジャーでは無いが「八丁味噌」だと、なお「よだれ」が垂れる。
いわゆる「赤出し」ってやつだ。
東京で、初めて食った時はどきどきした。

今時は、傘の部分が大きい「オッキー」だの、
ジクが長い「あしながなめこ」だの亜種が花盛り。
良くは解らないが、「バイオ」技術のなせる技か。
若干の味の差はあるが、それはまた、それで良い。

粒は小さい程値段が張るらしいが、確かに小さい程美味い気がする。
かといって、でかい粒が不味いわけでもない。
小さい方が、「密度」が濃いってイメージかな?
そりゃ、そうだ、同じ重さなら「粒」の数は多い訳だし。

以前に、「おばあちゃん」が栽培農家がだって人から、
「極小粒」の「なめこ」を、山の様に頂いたことがある。
飛び上がらんばかりに、よろこんだね!
「おばあちゃん」からの、愛があふれたプレゼントだったのに、
その人は気が付かないばかりか、「嫌い」とヌカしやがった。
おかげで、とっても「美味しい」思いをしたから、結果オーライだけど。


未だかつて「天然もの」は食べた事はない。
いつかは食ってみたいものだと思う。「夢」でさえある。

にしても、「なめこ」が何が良いかって、
値段が、上下が無い訳ではないが、年中ほぼ安定している事。
庶民の味方だ。

その大好きな「なめこ」の亜種、「あしながなめこ」を
豪華に、1パック放り込んで、「そば」にした。
幸せだー。


newport宮木英貴



2012年2月22日水曜日

2/21火曜 試作 「トマトと卵のパスタ」「桜のパスタ」


嫁が買ってきた「中華料理」の本だが、無いことに、料理の本を見た。

他人の料理の「写真」やら「レシピ」やら「能書き」を見ると、
とたんに影響されそうで、少ない「オリジナリティ」を崩されそうで、
めったに見ることはない。
まあ、「影響」やら「オリジナリティ」なんて言っているいるのは、
単に「確固たる物」を、自分に持ち合わせていないからで、
誉められたら物でもないけど。

閑話休題

その本の中に「トマト」と「卵」を合わせた「冷麺」があって、
「こりゃ美味そう」→「材料はある」→「中華じゃなくて」→………。
と言う発想の流れ。
「じゃ、作ってみっか。」と相成った訳で…………。

別のシチュエーション、
嫁との会話で、「春って何?」→「桜でしょ」→「桜茶」→「桜の花の塩漬けが有る」→…………。
「桜茶にパスタが泳いでる、イメージ」に行き着いた。
で、これも、「じゃ、作ってみっか。」って事。


そもそも、こういう「新メニュー」のことを、考え初めるのは、
「店」が、比較的「暇」になった時。

「不安」が、様々な「発想」を生み、「イメージ」を膨らませる。
「料理」の事を考えれるうちはまだ、良いとして、
それ以上になった時の事を考えると、またまた「不安」になる。
「自営の常」では、ありましょうけど。

試作も、「賄い」の大事な要素の一つ。
ま、「試作は上々でありました。」
と、だけ、報告させていただきます。


newport宮木英貴

トマトと卵のパスタ

桜のパスタ

2012年2月20日月曜日

2/19日曜 カットステーキ にんにくご飯

当店では、週末限定ではあるが「ローストビーフ」を焼いていて、
主に「道産和牛のモモ」を使っている。

その「モモ」、毎度似た様な金額で仕入れている限り、
相手は「生き物」なので、その状態、状況、は変わってくる。
または、商業的理由でも、状態、状況は変わる。
つまり、一定以上の品質は、肉屋さんの努力のおかげで保たれているものの、
厳密な意味では、ばらつきがある。

その辺、毎度自分の手、舌で確認していれば、
「今回のは良いぜ!」「今いちかな?」なんてのは、見りゃ解ると言うもの。

仕入れた「道産和牛のモモ」は、小分けにして「ローストビーフ」用に整形し、
あまりしたくはないが、商売上しょうがないので、冷凍の儀となる。
が、その「整形」した時の「切れ端」が、この度の「賄い」の主役。

先週末に仕入れた「モモ」は、見ただけで「なまら良い!」。


せっかくだから、「良いうち」に食ってしまおうと言うもの。

にんにくを適当に切って、ゆるゆる炒めて「にんにく油」を作る。
この時、「牛脂」を使えば、より「香ばしく」なるが、
無かったので「オリーブオイル」で、止むなく代用する。
まあ、健康にはこっちがベター。

「にんにく」を何かに上げておいて、強火にして「モモ」を投入。
この度は、軽くしょう油を振り、コショウをして「下味」とした。
「ガッ」と強火で、肉の表面を焼き付けておいて、これも皿等に上げちゃう。
その後の作業中に、余熱で「モモ」に「火」が入る事を、期待している。

そのままのフライパンに「ご飯」「上げておいたにんにく」を入れて、炒める。
「ご飯」が充分に温まって、「香ばしく」なったら、
「モモ」をフライパンに戻す。

肉の「しょう油」味との相性を考えて、かつ全体の「油っ気」を考慮に入れつつ、
「バター」を風味付けに投入。
肉の「塩っ気」「しょう油っ気」で、充分と思われたので、
あえて「バター」以外は加えない事にした。
「コショウ」は少々。

出来上がりは、
「鉄板焼き」の、「ガーリックライス」に「角切りステーキ」を混ぜたイメージ。
嫁の、鮮やかな発想で「生野菜」を添えた、「ワンプレート」のスタイルとなった。

いや、ひさびさの「ヒット」。非常に美味かった。
「肉」も良いし、「バター風味のにんにくご飯」も良い。
「油っこさ」も「生野菜」がいい感じに中和して、「Very Good!」。
けっこう「幸せー」な気分、

これこそ「製品化か!?」ってな塩梅ではあります。

newport宮木英貴















2012年2月19日日曜日

2/18土曜 真鱈の子のしょう油漬けときのこのパスタ


正直な話、「賄い」は毎日悩む。
「余り物」「いただき物」「食わねばならぬ物」が、じゃんじゃんあれば、
そうは悩まぬが、何も無い日も多い。
「悩むのが、楽しいのよ。」とうそぶいたところで、
毎日の事でもあるし、結構大変。

で、ムリクリひねり出したのが、今日の「賄い」。


先日「南樽市場」の某魚屋にて、
「しょう油漬け」用に「真鱈の子」を買った。
時期的には最後、今シーズン最後の、「真鱈の子のしょう油漬け」。
こいつが、「大」が付く「好物」。
「卵」「たち」共に今後は、水分が多く、「ダラッ」とだらしなくなって、
「しょう油漬け」「ポン酢」にはむかなくなる。
で、まあ、「ルンルン」で作って、冷蔵庫に「ポン」。


この「真鱈の子のしょう油漬け」で、パスタをひねくり出してみた。
「にんにく」「キノコ」を、「バター」で炒めておいて、
茹でたパスタを投入、茹で汁なんぞを放り込んで、
パスタに「バター」感を染み込ます。

仕上げに「大葉」を投入、
火を止めて、「真鱈の子のしょう油漬け」を適当に放り込んで、
「ガッ」と合わせる。

経験上、「バター」等乳製品は、同じ「醗酵食品」なせいか、
「しょう油」と相性が良いと思っている。
その辺を狙った、一皿。
出来としては「So good!」。製品化を検討中。
多分今日からあります。

ところで、この「しょう油漬け」は、本当は「毎日でも」って気分なんだが、
昨今は自分自身と相談の上、「ぼちぼち」食している。
悲しい。

newport宮木英貴


2012年2月18日土曜日

2/17金曜 あんかけ しょうが蕎麦


汁を「あん」で閉じた、つまりは「でんぷん」で「とろみ」を付け、
「しょうが」たっぷり入れた「蕎麦」。

「あんかけ焼きそば」と「しょうがラーメン」を足して、
麺を「蕎麦」に変えたら。……と言う発想。
「かけ蕎麦」を「あん」で閉じて、「おろししょうが」が乗っけてある、
「あんかけ蕎麦」は実際に存在するし。
それを具沢山にしてみた、と言うところ。

今日のところは、こんなところで。
すんません。


newport宮木英貴


2012年2月17日金曜日

2/16木曜 カツ丼


味噌汁が好き。

毎日「さて、明日は何食べたい?」って、自問自答する。
その時、「味噌汁」のイメージが、口に広がる割合が多い。
「熱く」て、「具」「味噌」の「旨味」が、割と具体的に浮かんで来る。
こうなると、「賄い」のベクトルは「和」系、「ご飯」系に向かう。

「味噌汁」が食いたいがために、「ご飯」物になるパターン。
もっとも当家の「賄い」では、
「カレー」に添える「スープ」も「味噌汁」になることが多い。

当家の食生活は、1日2食と、1酒。
「朝兼昼」「夕」の食事に、「深夜」の酒。
その「朝兼昼」でも、7割以上は「味噌汁」付き、
「夕」でも、同じくらいの割合で「味噌汁」付き。
時たま、深夜に「〆」で「味噌汁」にお世話になることも…。
かように、「味噌汁」率は高い。

つまりは、「好き」って事になるかな。
今気がついたけど、「空気」化している事も考えられる。
「有って、当たり前」、有る事に疑問も感じていない。
考えてみると、そう言う「食い物」って凄い。


ちなみに、その「味噌汁」の「具」。
「キノコ」または「海藻」のどちらか、または両方が入る。
どちらも、健康管理には「いいね!」な物。
どちらも、そもそも好きで、無理に食べているわけでもないが、
ずっと食い続けている割に、「大病」をしてしまった。
「健康管理」に「いいね!」も、あまり当てにはならない。



ところで、「カツ丼」のお供。
「味噌汁」は良いとして、「お新香」が無かった。なんたる不覚。
食感の「カリカリ」感「シャリシャリ」が無いのが、寂しかった。

何やら、まず口の中の感覚、
つまり時間をかけて記憶されている「食感」で、
食い物を考える事が多くなった気がする。
会話の中で、固有名詞が出づらくて、
「あれだあれ」「ほらあれそれ」の頻度が高くなったのと同じ様に、
食い物の名前がでる前に、「食感」を思い出すのかも。
「感覚的には出るんだけどねぇ..........。」

ちなみに、「カツ丼」の「カツ」だが、
昨今、「夫婦2人で1枚」、で何の不足も無い。


newport宮木英貴


2012年2月16日木曜日

2/15水曜 あんかけ焼きそば


さても、「あんかけ焼きそば」
満を持して登場。
思うところがあって、いつかは、やってやろうと思っていた。

長年、あちこちで「賄い」を作り続けて来た中でも、
「あんかけ焼きそば」は、得意科目の一つ。

第一に、その材料は、冷蔵庫と相談すれば、
「いつでもどこでも」揃えることは出来る。

「肉」は、「牛」「豚」「鶏」何だって良いし、「生」「調理済み」を問わない。
なんなら、それらの混合でも、無くたってかまやしない。
「イカ」や「エビ」くらい、何時でもあるだろうし、
もし魚介の切れ端なんかあれば最高。これらだって無くたって良い。
野菜の在庫は、何か「絶対」付きであるだろうし、
もし、何にも無いキッチンがあったら、よっぽど、どうかしているか、
恐ろしい程に計画化された、「エサ」を作る工場に違いない。

つまり、普通の「キッチン」なら、材料は「何か」はある。


第二に、「美味しい」要素が満載で、失敗が無い。

そもそも美味しい「肉」を炒めりゃ、
火が入る事によって、「味」の要素が増えてもっと「美味しく」なる。
「魚介」も同じ効果を狙えると同時に、
これは「キッチン」での秘密の一つだけれども、
「必ずしも新鮮じゃない味」を、「美味しい味」に変化させる事ができる。
野菜を炒めたら、単純に「ガサ」も減って食べやすくなるし、
「甘み」が出て、また味の幅が広がる。

ここで使う「油」を考えたら、例えば「ごま油」何か使うと、
また、「味」の幅が広がろうと言うもの。

その美味しい「肉、魚介野菜炒め」を、
またまた「美味しい味」を持った「スープ」で煮ちゃう。
「炒めた材料」が充分なら、「ただの水」でも充分に美味しくなるはず。
「スープ」の味の工夫しがいは、半端じゃない。

ここに、またまたまた「しょう油」「塩」「こしょう」etc.
で、味を補強する。
ここにも、工夫のチャンスは「山」のよう。何でもいける。

で、またまたまたまた「片栗粉」「コーンスターチ」等
「でんぷん」で「スープ」を固めて、
より、「麺」に「美味しい味」を絡みやすくする。

その「麺」は、そもそも小麦粉の「味」「香り」を持っていて
それを炒めて、さらに「香ばし」くなっているし、
「油」の香りさえ添加されている。

で、さらにさらに「紅ショウガ」「辛子」が添えられる。

少ない「味」で、「美味しく」するなら気も使うが、
これだけ「美味しい」きゃ、簡単には失敗はできない。



「あんかけ焼きそば」の「一口」に
どれだけの「味の要素」が忍んでいるか、計り知れない。

料理の「シンプルさ」に腐心している調理人にとって、
あきれるほどの「美味しい味」の量だ。
いわゆる、「足し算」の料理、
二度同じ味を作ることの困難さは、想像を絶する。

「山」に登りたくなるのは、人の習い。
これを「B級」と言うのでは、かわいそう。


一度きり、ただ「美味しい」だけの「あんかけ焼きそば」を
作る事は、そんなに難しくはない。
一度、ご挑戦を。

newport宮木英貴


2012年2月15日水曜日

2/14火曜 あっさり「しょうが」ラーメン


「大量のしょうがの千切り」「輪切りとんがらし」を、
ごま油で炒めておいて、良い香りになったら、
しょう油を注いで軽く焦がしてやる。
ここに「鶏胸肉」で取ったスープを入れて、大まかには完成。
後は、「こしょう」やら「ナンプラー」やら、で風味をプラス。

どの位「大量のしょうが」かって言えば、
二人分で、親指大のヤツを二かけ。
「鶏胸」は「鶏ガラ」より、上品で、雑味の無い良い出汁が取れる。
「あっさり系ラーメン」の出汁には、より良いと心得る。

さて、「しょうが」。
なにやら「しょうがファン」なんて言葉もあるとの事。
それほどに、「しょうが」にはパワーがあるらしい。



~しょうが独特の辛み成分や香り成分に薬効がある。

しょうがの辛み成分ジンゲロール・ショウガオール・ジンゲロンには血行を促進する作用や、体を温める働きがあるほか、新陳代謝を活発にし、発汗作用を高める働きがある。 また、強い殺菌力があるのもこれら辛み成分の特徴である。しょうがの香り成分では、食欲増進の働きを持つシネオールが含まれており、疲労回復・夏バテ解消に役立ち、健胃・解毒・消炎作用もある。

これら辛み・香り成分には抗酸化作用があり、老化を防ぎ、がんの発生・進行を防ぐ効果がある。しょうがは、中国では漢方薬として用いられ、生のしょうがを生姜(しょうきょう)、乾燥したものを乾姜(かんきょう)と呼び、その薬効は、吐き気止め、風邪、鼻づまり、冷え、頭痛、咳、食欲不振の改善などが挙げられている。

しょうがは、健康増進、美容促進、ダイエットに、また血の巡りが悪い方におすすめの食材である。~


はー、「老化を防ぎ、がんの発生・進行を防ぐ効果」があって、
「健康増進、美容促進、ダイエットに、また血の巡りが悪い方におすすめ」なんだ。
そりゃ凄い。
聞いた話だが、「生」と「乾燥」では薬効も違うらしい。

「永谷園の生姜倶楽部」もうなずけるって物だ。
「しょうが」は「売り物」になるわな。

けど、国産の「しょうが」は高いよー。
数年前の「中国農産物 農薬問題」以降、高値安定している。

「健康」は金で買う時代だ。

newport宮木英貴


2012年2月12日日曜日

2/11土曜 鶏もものしょうが焼き


無い物はしょうがない。

「キャベツの千切り」と「豚のしょうが焼き」の組み合わせは、
「賄い」的には至高の一皿の一つ。
が、スーパーで「キャベツのおつとめ品」はゲットしたものの、豚が高い。
「誰が(100g)100円以上払うもんかい!」と肉コーナーの前で、うそぶく。
冷蔵庫の中を思い返しても、在庫は無いはず。

こうなったら、買い物は意地でもしたくはない、
「しゃーない、有り合わせでやったるわい。」となる。

そんなこんなで、「鶏モモのしょうが焼き」と相成った。
結果は上々と報告は、させて頂く。

さて、「有り合わせ」でなんとか「やっつける」のは、
ある意味、脳みそが刺激されて、けっこう楽しい。
「有るもの」と「有るもの」を組み合わせて、料理を作る。
時に発想を転換する。時に「無くてもいいや」って諦める。

今回の「鶏のしょうが焼き」なんぞは、
「発想の転換」と言うには、少々レベルが低いが、
「とにかく、しょうが焼きが食いたい」思いで、まずはやってみた。

~「鶏」でも美味いかもしんないし。
漬け汁は、「豚」と一緒、一晩漬けといて、
「皮目」を「カリ」っと焼く。「鶏肉」の魅力は「皮目のカリッ」だし。~
そんな事を考えながら、前日に仕込むわけだ。
この、脳内作業が楽しい。


漬ける味を変える。材料を変える。煮るソースを変える。
材料の国籍を無視する。……………。
先人達の、そんな「発想」「作業」が,
「料理」を発展させてきたのは間違いない。


お客様に無茶なオーダーを頂いて、
とりあえず「はい。」と言っておいて、
何が何でも料理を出さなきゃならない状況の中、
考えをまとめて、実行に移して、皿をひねくり出す。
この緊張感が、けっこう好き。

だからと言って、「無茶ぶり」は止して下さい。


newport宮木英貴


2012年2月11日土曜日

2/10金曜 余り物のブロッコリーとインゲンのパスタ


偉そうに言えた者でもないが、
「イタリア料理」のベースの一つに、
「にんにく」+「とんがらし」+「オリーブ油」の組み合わせがある。

適量のオリーブ油に、好きな形に切った、または丸のままの「にんにく」と、
「種あり、なし」「丸のまま」「輪切り」「握りつぶす」など、好きな状態の「とんがらし」を
をごく弱火で、じっくり、揚げるように、
「にんにく」が香ばしい、「色」「香り」になるまで炒める。

それぞれの
「形の組み合わせ」、炒める時「かき混ぜる、混ぜない」、etc.……。
無限の組み合わせが考えられるが、
いろいろ試して、自分で好みを見つけるしかない。


これは本当に万能。
あえて乱暴な言い方と承知の上で言うが、
ただ「スパゲティ(パスタ)」を放り込みゃあ、
「spaghetti aglio olio e peperoncino」(スパゲティ アーリオ オーリオ ペペロンチーノ)になる。

この合わせ技で、「魚」、「肉」、もちろん「野菜」等、
何を「やっつけて」もなんとかなる。
そのまま「食卓」でも良いが、これにパスタを入れて「ソース」としてもまた、良い。

で、この「合わせ技」に、さらに「アンチョビ」を加えると、
さらにパワーは倍増する。
注意する事は、火を決して大きくしないこと。
間違えると「油」が跳ねまくって、危ないったらない。
「アンチョビ」がほぐれて、香ばしくなるほどに「火」を淹れるのがミソ。

これも、「肉」に使うにゃ少々「ギャンブル」になるが、ほぼ万能。
この度の「賄い」のように、「余った野菜だけ」のパスタなんかには、ドンピシャ。

メニューにも、「アンチョビ」が「ある、なし」に関わらず、
多方面で活躍頂いております。

かつて「イタリアン」を教えてくれた人物は、
「ま、イタリアのしょう油みたいなもんだな。」とおっしゃってました。


newport宮木英貴


2012年2月10日金曜日

2/9木曜 炒飯


小樽、花園町に「金ちゃんラーメン」あり。
あっさり系のラーメンで、深夜にも良し。
小樽で他には見当たらない、辛ーい「台湾ラーメン」てのもある。
「台湾ラーメン」は名古屋の独自文化で、
店主「金ちゃん」は名古屋出身のお方。

その「金ちゃんラーメン」の隠れた名品が「炒飯」。
多々、「炒飯」を食い尽くした訳でもないが、
「絶品」と言っても良いほどと、思っている。

具は「長ネギ」「チャーシュー」「卵」と、シンプル、標準タイプ。
見た目は、正直「パッ」とはしない。
が、食うとパラっとほぐれて、香ばしい「良い」香り。

秘密は一回に作る量と、「某肉屋特製ラード」。

一回に鍋に放り込むのは、最大で「二人前」。
かつては「一人前」だった。
が、流石に注文をこなし切れないので、やむなく「二人前」にはしたが、
使う「火力」とのバランス上、「二人前」を最大としている。

と、なんと言っても「ラード」。
今時、「ラード」かい?ってな声も聞こえそうだが、
作りが良いせいか、高温でやっつけるからか、
爽やかなほど「サラッ」としていて、「ベトつき」は一切ない。
正直、そのへんの秘密は分からない。

一度その「ラード」を、少し分けてもらって
自分の店で、「賄い」に使ってはみたことはあるが、
自分で使う分には普通に「ラード」。
とても「爽やか」とまでは、至らなかった。

ところで、我が「賄い炒飯」。
「ラード」じゃなくて、ごま油。「具」はタップリ、いろいろ。
盛りつけは、
「金ちゃん」は出来上がった炒飯を、
「ちゃっちゃ」と鍋の上で颯爽と「おたま」で受けて、
皿に「カン」と盛る。
反して、我が炒飯は小さなボールに入れといて、
皿に空けて形だけ真似る。

まあ、「味」位はなんとかなっているものの、
「金ちゃん」の炒飯には遠く及ばない。


「金ちゃん」は友人だし、
一度、弟子入りをお願いすることを真剣に考えている。
「金ちゃんラーメン」、ぜひお試しあれ。
ただし、「炒飯」を頼むのは「二人前」までにしてやって下さい。
忙しい時間だと、怒り狂うから。


newport宮木英貴


2012年2月9日木曜日

2/8水曜 チキンカレー


カレーは、ご多分に漏れず大好き。
下手すると、一週間に一回位は食う。

この度も嫁の「カレーが食いたい」の、鶴の一言で決定された。

以前も話題にしたが、
我がキッチンには、カレーの材料がうなっていることもあり、
大体いつでも「カレー」は、出来る様にもなっているし。
ほぼ、何時でも「作り置き」が有るし。

さて、「次の日のカレー」は「美味い」と言う。
「科学的にどうのこうの」は分からないが、
「野菜」は経験的に、冷めて行くところで「味」が染み込む感があるし、
「脂分」が馴染んで行く感もある。
いわゆる、「渾然一体」と言う現象が、
時間と共に、起きていると言うイメージ。

誰か、キチンと説明できる方がいらっしゃったら、
よろしくお願いします。

最近では、「煮込む」以上に「放っておく」ことが多い。
その方が楽だし。
何か混ぜて作る、例えば「ソース」なんかでも、
「味」に行き詰まると、時間が許すならば、一晩、一日、放っておく。
「カレー」等も、使う前日以前に作る様にしている。

♫「時間が必ずー、解決するのよー」♫
って、古い歌を歌いながら……。

このほうが、歌はともかく、
「何時間」も煮込むより、よっぽど効率は良い。

が、先日、「じっくり」「たっぷり」「ゆっくり」煮込む感じが好いのよ!
と、ある人に言われた。
「あなた、鍋の番はしないでしょ?」と聞いたら、
「当たり前、鍋の番は女房」と曰う。
隣で、奥様の目がつり上がっていたのは、言うまでもない。


newport宮木英貴


2012年2月8日水曜日

2/7火曜 キノコのトマトパスタ


「パスタ」は割に得意な気になっていて、
売り物は勿論、「賄い」でも良く作る。
たまにお客様に「ここイタリアン?」と聞かれる事があるが、
少々、ケツの座りが悪くなる。

かつて、約20数年前、
いわゆる「イタリアン」のシェフを目指した事があり、
今思うと、赤面してしまいそう。

今は、「イタリアン」どころか、「フレンチ」でも、
ましてや「南米風」とも思っていない。
形こそ「洋食」だが、「日本人」が作る「日本食」「日本的料理」、
と思っている。


20数年前、やたらに「イタリアン」を語りまくるお方と、
札幌、某所で知り合いになり、意気投合。
札幌で「イタリアン」の店をやる事に発展した。
彼は、東京の某有名「イタリアン 」のホールのチーフをやっていた方。

その「東京某有名イタリアン」にも、研修に行った。
そこのキッチンのチーフは、やたらにカッコ良く、
その料理の、異国的佇まいにも、すっかりはまってしまった。

当時、私はある意味、行き詰まっていて、何かが欲しかったのかも。
で、けっこう頑張って「イタリアン」を知ろうとした。
会話は出来ないものの、
メニューの読み書き位は「イタリア語」で出来る様になっていた。

当時、同い年で、とんでもなく凄い「イタリアン」のコックと友達になり、
彼の影響もしこたま受けた。
やつは、「人間」が凄かった。
どう「凄い」かは、今語れば話しが違うとこに行ってしまうので、いつかまた。
彼は今、関西方面で「オーナーシェフ」をしているはず。


その札幌の「イタリアン」は、準備に1年位もかけたものの、
ひと月で「ケツまくって」辞めた。
「語るやつ」は、所詮「語るやつ」でしかない事に気付いたからと、
海外に行ってみたい気持ちが、抑えられなかったからだ。

その後、海外渡航に有利かとも思い、「和食」に飛び込んだりもしたが、
「イタリアン」でありたいと思い続けてはいた。


で、彼の地「ベネズエラ」での事。

そもそも「ベネズエラ」は多国籍人の国。
特に首都「カラカス」では
イタリア料理のシェフは、イタリア系なのはもちろん、
スペイン料理は、スペイン系。フランス料理は、フランス系。
中華は中国人。和食は日本人が作っている。
当然、その方が料理に説得力があると言うもの。

ある日、音楽仲間の、決して裕福ではない家にいた。
言葉の端で、ポロっと「腹減った」とこぼしたら、
「バジルとトマトのパスタ」をそれこそ、チャチャっと作ってくれた。

生の「バジル」やらが、当たり前の様に常備菜としてある事、
その味は、日本人には勉強した「味」だが、
彼らには「チャチャっと」作る程、「当たり前の味」だと言う事、
驚いた。
考えてもみりゃ、彼らにとっての「お袋の味」は、
「チーズ」の香りだったり、「肉」を焼いた匂いだったりするわけだ。
決して「味噌汁」だったり、「お新香」じゃない。

また、こんな事があった。
渡航して間もない頃、「じゃ、パスタは俺が作る。」
と、勤めていたレストランの「賄い」を買って出たら、
「日本人の作ったパスタなんぞは、気持ち悪くて食えない。」と言われた。
後に、悪い印象は払拭できたが、
その時は、かなりショックだった。
日本人も「黒い人」が、寿司を握っていたら、
「気持ち悪い」位言いそうなもんだから、おあいこ。

簡単に言うと、「育ち」が違うんだ。
海外の料理は、「育ち」の違う人間の料理なんだ。
言葉まで違う。
そう思った時、頭から「イタリアン」がぶっ飛んだ。
自分の料理は、「日本人の料理」なんだ、と思った。
なんにも考えなくても、「日本的料理」になると思った。

以来、「〜料理」と限定するのを止めた。
作りたい料理を、作りたい様に作る様にした。
そもそも「洋食屋」だから、そこから大きく飛び出したりしないけど、
平気で「味噌」も「しょう油」も使う。

「トマト」に「味噌」入れるのは、朝飯前だ。
「デミグラスソース」を「しょう油」で仕上げるなんざ、お手のもの。

これは「〜料理」に精進なさっている方に、
何か言いたい訳でも何でもなく、「自分はこうだ。」と言っているだけ。
お気を悪く、なさいません様。

newport宮木英貴




2012年2月6日月曜日

2/5日曜 あっさり味噌

あっさりした「味噌ラーメン」に挑戦。

「自然派ラーメン」と自ら銘打つ、小樽の某ラーメン屋さん。
メニューは、「あっさり」と「こってり」に大別される。
「塩」と「しょうゆ」は、その2種ともあるが、
「味噌」だけは、「こってり」しかない。

じゃあ、「やったろ、じゃあないかい!」って事。

その「某ラーメン屋さん」、店主のD君は友人。
以前に、「味噌」に「こってり」しかない理由を尋ねた事がある。
「味噌自体の味が、こってりしているからね。」との事。
ある程度以上「味噌」を利かせると、
「味噌」の味の特性として「こってり」してしまう、と言う事なんだろう。

「こってり」と「あっさり」、そもそも何が違のか。
文章にするのは、ちょいしんどいが、
例えば、食べた時、舌に「絡まる感」の違いと、とりあえずは表現しておく。

その要素は、ふたつ程考えられる。
ひとつは「味のコク」。
「旨味の量」、「辛いとか、甘いとかの味の量」、「塩分」等の違い。
もうひとつは、何と言っても「油脂分」の違い。
簡単に言うと、スープに浮いている油の量の違い。

「味噌」は、その特性上、
前者の「味のコク」に関しては、そもそも「こってり」なんだから、
後者の「油脂分の量」を調節した「あっさり味噌」なら、
実現出来ると踏んだ。


さて、ただスープに浮かぶ油の量を減らしたところで、
「あっさり」感は出るだろうが、
ただの「味噌汁」になってしまう危険性がある。
「味噌汁」であったとしても、
料理として「美味」けりゃあいいが、
やっぱり、ここは「ラーメン」らしいスープを目指したい。

ここで、じゃあ「何がラーメンらしい」か。
を、論じ始めると、もう意見は百花繚乱。
収拾は、間違いなく付かなくなるので、
ここは独断、自分流で行く事とする。

まずは「にんにく」「しょうが」のみじん、「とんがらし」を、
ごま油で、こんがり炒めて「香り」を出す。
で、「豆豉」「八丁味噌」「白味噌」を足し、
「豆豉」の粒をつぶしながら、さらに炒める。
ここで「焦がしめ」にして、「味噌」の香ばしい香りを出す。
ここが、「味噌」味のポイントかな?

ちなみに「豆豉」は大豆を、塩漬け、醗酵させた中華の調味料、
「味噌」の原型みたいな物。

で「鶏出汁」を投入。
出汁に使ったのは「鶏胸肉」、
油脂分も少なく、品の良い、クセの無い出汁が取れる。
ま、いわゆる「あっさり」した味。

この度は、先日「スペアリブ」を炊いた汁が少々あったので、
そいつも入れて見た。
多分、きちんと脂分を除けば、「あっさり」の中で「コク」を演出するはず。
投入後、「味噌」がなじむ程に軽く煮込んで、
スープの脂を丁寧にすくえば、完成。

「もやし」と、青味に有り合わせの「春菊」を炒めたのと、
さっきの「スペアリブ」を乗せた。


「豆豉」「八丁味噌」「白味噌」の合わせ味噌が大活躍。
「にんにく」「しょうが」が、「ラーメン」らしさを醸し出した。

まー、まずは成功と言うところ。


newport宮木英貴



2012年2月5日日曜日

2/4土曜 豚汁


「豚汁」の最低構成要素、
つまり「何と何」が入っていりゃあ、「豚汁」になるかな?って事。

具沢山汁の横綱「豚汁」だが、
あり合わせの材料で何とかしたい時、
何がなんでも、買い物がしたくないない時、
「最低これだけは……。」と思える物。

最低の最低、「豚汁」何だから「豚肉」。
ところが、以前試したことがあるのだが、「豚肉」さえない時、
「豚肉」の代わりに、「七面鳥」「鶏」を使った事がある。
この場合、これから書き進める事になる「野菜」が揃えば、
結構「豚肉」の「ふいんき」は出る。
特に「豚肉」が食いたい場合以外、「豚汁」の名前を無視するのも「あり」だ。


さて「野菜」の事だが、ここからは意見は山の様になるはず、
なので「独断」「偏見」で話を進める。

私的「育ち」「好み」で言えば、「ごぼう」「しょうが」。
これだけはあれば「豚汁」の「味」「香り」は演出できる。
あとは「冷蔵庫」「野菜カゴ」と相談の上、
「にんじん」「大根」「玉ねぎ」「じゃがいも」「焼き豆腐」「コンニャク」……。

正直、この「最低限豚汁」は試した事はない。
だって「玉ねぎ」やら「じゃがいも」は、絶対に在庫がある。
けど想像してみるに、
その「シンプル」であろう佇まいは、好感が持てる。
余計な物をそぎ落とした、「美しさ」があるかもしれない。
試す価値はある。

話しはそれるが、
「じゃがいも」じゃ無く、「サツマイモ」「サトイモ」と言うご意見もあるでしう。
「好み」で言うと、「サツマイモ」は甘くなるから嫌だな。
「サトイモ」は経験がないので、何とも言い辛いが、想像では「良い」かも知れん。


前出の「野菜」それぞれ、「良い味」があるから、
あれば、あっただけ、幸せかも知れない。
ごちゃごちゃ、ごちゃ混ぜの良さもあるはず。

ところで、最後に「味噌」の事に、考えはぶつかった。
味噌だけは、他の手段を試した事も、考えた事さえなかった。
まあ「味噌」じゃなければ、
「しょう油」か「塩」位な物だろうけど。
偉そうにいろいろ言っておきながら、こりゃ、片手落ちだ。

ちなみに、この度の「味噌」は
「八丁味噌」と「白味噌」の合わせを試してみた。
結果は「良かった」っす。

newport宮木英貴


2012年2月4日土曜日

2/3金曜 豆モチ、シーフードカレー


節分だからって、「豆」ってんじゃない。
先日も使ったけど、頂き物の「豆モチ」があったから。
「カレー」と「モチ」は、思う以上に、結構なところ相性が良い。
これは、個人的な意見だけれど。

カレーソースの「シーフード」は、
写真では見え辛く、ソースの中に沈んでいるけれども、
前日の「忌中引き」の「おり」の中の品々。
「海老」「カニ」「大粒ホタテ」「鮭」etc. 豪華なラインナップ。
食する時間が中途半端になりそうなので、転用を考える。

で、「カレー」。
いろいろ、味が付いていたとて、
「カレー」の、独特で濃い「味」「香り」で影に回ってしまう。
「カレー」のパワーは絶大なり。
結果、「賄い」の「カレー率」は高くなる。


「カレー」のお供達、
ただ乗せて食うなら。
「納豆」「生玉子」「梅干し」「塩辛」「海苔の佃煮」「ふりかけ各種」…

忘れちゃなら無い「薬味」。
「福神漬け」「らっきょう」「オニオンスライス」…

王道。
「とんかつ」「コロッケ」「魚フライ」…

皿の上で、味を添加する。
「ウスターソース」「しょう油」「マヨネーズ」「コショウ」「ジャム各種」…

パンをお供に。
「パンに挟む」「トーストに乗せる」「生地に入れて揚げちゃう」…

「カレーソース」のお供なら、
「ご飯」「パスタ」「餅」「生野菜」…

それぞれの「順列組み合わせ」
「全部混ぜる」「食う分だけ混ぜる」「混ぜない」
.........................。

「具」「辛さ」「濃度」etc.
これでまだ、それらについては、言及していない。
なんだろう、この充実ぶり、変幻自在ぶり。
百人いたら、百個の意見が飛び出しそうだ。
「ラーメン」と並ぶ程の「国民食」なり。


newport宮木英貴




2012年2月3日金曜日

2/2木曜 生協の¥278弁当


前日、深夜、あんまり腹減ったから、
嫁がズルズル食ってる「カップ麺」を一口もらう。

身内の「不祝儀」で、自分としては超早起き。
昼までとても持ちそうもないので、コンビニの「おにぎり」「サンドイッチ」。

昼、同じく「不祝儀」で、仕出しの弁当。

夜、「極度の緊張」「精神的ダメージ」「早起き」etc.。
精も棍も尽き果てて、飯の支度の気力なし。スーパーの「弁当」「カップ麺」。


こんな食事が続くと、そろそろ「自分で作った物」が食いたくなる。
外食ではいくら金を積んでも、「埋まらない物」が「自分で作った物」にはある。

ーひょっとすると、自分の生活からかけ離れた「場所」「金額」、
だと「埋めて余りある物」があるのかも知れんが…………ね。ー

「自分で作った物」のいいところは、
好きな物を、好きなバランスで、好きな味で、好きな量を作れるところ。

いくら「食えない物は、ほぼ無い。」と思ってみたところで、
時と、状況によっては食いたくも無い物は、「絶対」付きで「ある」。
「肉は、3倍の野菜が無いと、食う気がしない。」性癖がある。
最近、かなり「塩分」を気にしてる。辛過ぎる物は嫌い。
「量はいらない、ちょっとで良いんだ」と思うことが、まま多々ある。

「歳のせいだ!」って理由ばかりになってしまい、情けないが、
この「わがまま」を満たすには「自分で作った物」しかない。


自分の生活でも、そんな塩梅が多くなっている。
同年代の外食率が減っているのも、うなずける。

我が商売を考えると、由々しき事態なんだが…………。


newport宮木英貴


2012年2月2日木曜日

2/1水曜 菜の花そば

ここのところの日本の、
いや、もしかしたら北海道だけかもしれないが、
スーパーの季節感はどうかしている。

年末、年が改まる前には「菜の花」が、棚に並んでいる。
今時はもう、「こごみ」「たらの芽」「うど」「ふき」.....が並んでいる。

どう考えても、ここ小樽の季節感とは、ずれている。
そのほとんどが北海道産ではない。今日の「菜の花」は「香川産」。
けど、近くに並んでいた「たらの芽」は道内産だった。

季節を先取りするのは、「料理屋」「料亭」の仕事。
家庭に持ち込む必要があるんだろうか。
もうちっと「季節感」「旬」を、大事にしても良いんじゃない?

とか言いつつ、今日の話題の品々は「高い」「値が張る」。
から、売れなくて「見切品コーナー」に並びやすいのも事実。

最近、天候不順もあって野菜が高騰中。
「菜っ葉食ってねーなー」と思ったら、
「菜の花」が「見切品コーナー」で、俺に買って欲しそうにしている。

なんやかんや言っても、「アー春だ!」とか、
「賄い」食って、ヌカしている。
自分の方が、よっぽど、どうかしている。

newport宮木英貴