2012年11月30日金曜日

11/29木曜 ポークのピカタ


「ピカタ」って言うと、思い出す「お人」がいる。

ちなみに、「ピカタ」ってのは、そもそもは「イタリア料理」。
チーズ(パルメザン)を混ぜた「卵」の「衣」を着せた、肉料理。
肉は、「鶏」「豚」「仔牛」なんかを使う。
まあ、「やり様」によっちゃあ、使っている「フライパン」の「大きさ」まで、
見た目を大きく出来る。
つまり、「肉」の大きさを誑かす事が出来る。

さて、その「お人」、齢「70歳」にも手が届こうっていう「ジジイ」。
その「ジジイ」、なんたって「シワい」。凄ーい「ケチ」だ。
20数年前、たまたま半年程手伝う「ハメ」になった、某キッチンの「ぬし」。
そう「ぬし」って言い方がハマる。
だって「彼」は、そのキッチンの「チーフ」でも「親方」でもなくて、ただのペーペー。
にも関わらず、そのキッチンに君臨している。

上野の昔からの「洋食屋」に生まれ育ち、
「東京六大学」にも含まれる「有名私大」を卒業した、
ちゃきちゃきの「江戸っ子」。
どうも時の「戦争」にも狩り出されたらしく、「洋食屋の家」は焼き出さた。
んで「食い物」に困らないってんで、「コック」になったらしい。
当然「チーフ」「親方」の経験も経て、定年退職後あちこち流れ歩いていた。

所にもよるが、だいたい当時の洋食のキッチンの「中心」のポジションは、
「ガスレンジの前」、つまり業界用語で言うところの「ストーブ前」。
「火」を使うんだし、年寄りには、危なっかしくていけないんだが、
「彼」は、強情に「俺はここしかやらないよ」と、そこに陣取る。
で、誰がどう見ても、一番目立つ、邪魔な場所に立ち、
「本社の営業」だろうが「チーフ」だろうが、誰が相手だろうと「毒」を吐き散らかす。
いわゆる「小言幸兵衛」「ご意見番」だ。

さて「ピカタ」だ。
ある日「賄い」の段になって、
「鶏があるはずだから、使いなさいな。ピカタにしなよ。」と言う。
って、見てみると、ほんの一二枚しかない。
そのキッチン、7~8人はメンバーがいるから、一枚で3~4人前取らにゃならぬ。
「ピカタに、すりゃあ大きさが分からないよ。卵は安いし」と、宣う。
まあ当時の自分に取っちや、「目からウロコ」には間違いなかったが、
その「セコ」さに、驚きもした。

その武勇伝の数々。
・「ラップ」を使い過ぎとのご意見、全員が、洗って干して再利用した。
・普通、物を茹でる時は「塩」を入れるが、「捨てるお湯に勿体無い」と入れない。
「チーフ」が「安いんですから」と言っても聞きやしない。
・「賄いの飯はいっぱい炊きな。安いんだから。」と言いつつ、
「オカズの味は、塩っぱくしな。ちょっとで、飯を沢山食うから。」だって。
「若い者は、飯を沢山食えば、摘み食いはしないよ。」との事。
・鍋底にこびりついた「飯」は、まずは「水」で洗って「飯」を冷凍して貯めておく。
いい量になったら、「おじや」にして食う。
・野菜の皮だって、絶対捨てないで、何かに使う。
etc.etc.etc.etc.…。

「ケチ」を言うより、懐かしさが先に立ってしまって、
思わず、長々となってしまった。
なんにせよ「勿体ない」精神が鍛えられたのは言うまでもない。
今時、
こういう「ジジイ」は、一般的にも必要なのかも。

newport宮木英貴






2012年11月29日木曜日

11/28水曜 かき揚げもどき蕎麦


寄る年波、「まー、あんまり揚げ物はどうよ」。
ってんで、思いついた「かき揚げもどき」。

「かき揚げもどき」の材料に「粉」を振っておいて、
こっちで「天ぷらの衣」みたいなのを、固めに「サックり」作っておく。
二つを「やっとまとまる程度」の「量の衣」「固さ」に合わせて、
チョイ多めの油をひいて、フライパンで、焼き付ける。

「衣の粉」は、「片栗粉」を多くすりゃ「カリカリ」、
「小麦粉」を多くすりゃ「しっとり」になる。
「衣の水分」は、「水」だと「パリッ」、「卵」だと「フワッ」。
その辺の比率は、好きな塩梅でやりゃあ良い。
けど、「衣」をあまり多くすると「油」を吸い過ぎるから、
「やっとまとまる程度」が良い。ぢゃないと意味がない。

「揚げ物」は、とんと食う機会は減った。
某所の「鶏の半身揚げ」なんざぁ、頭に「カスリ」もしないし、
「KFC」なんざぁ、考える気も起きない。
「JAL」の国際線で、エコノミークラスの食事に「KFC」を採用したとのニュース、
「冗談じゃねえぜ、JALは乗らない」なんて本気で考えてまう。
たまーに「美味いトンカツが食いたい。」とか、
「あー、カキフライのシーズンじゃん。」とか思う程度。
ちなみに「KFC」は「ケンタッキーフライドチキン」、
「JAL」は「日本航空」。蛇足ながら。

けどなー、我が商売をツラツラ考えるに、
「揚げ物」を敬遠する世代は、そのうち外出もしなくなる。
つまり、「揚げ物はなー」なんて言っている世代を相手にしてちゃあ、
「商売上がったり」「ジリビン」になるのは目に見えている。

「まだまだ揚げ物バリバリっす。」の世代を開拓せにゃあ、
「我が豊かな老後」は、おぼつかない事になる。
ここは、グッと根性据えて、「揚げ物」をやらないかんのかも知れない。

そのうち「コロッケ」とかメニューに載れば、
「当店、年寄りは相手にしねーぜ。」の合図かも知れない。

ってか?

newport宮木英貴




2012年11月28日水曜日

11/27火曜 ほうれん草とナッツの酸っかいパスタ


あーあ、失敗、「塩っ辛い」。
まあ、食えなくはないが、少し嫌気が指す位。
悔しい。

「適当な仕事」を標榜している割に、実は「失敗」は結構気にする。
「理由」は、「犯人」が見つかるまで「ダラダラ」と考えるし、
いつまでも「グツグツ」覚えていて、「挽回」のチャンスをうかがう。

「塩っ辛」くなってまった経緯を、ツラツラ考えるに、
どうも「パスタ」を茹でた「お湯」の塩加減があやしい。
その他の「塩」を考えると、「塩」が過多になる部分はない。
「バター」で「ベーコン」を炒めた。
最後に香りつけに「しょう油」を「サッ」とかけ回した。
トッピングに「ナッツ」。
ひょっとしたら、2度、「パスタお湯」に「塩」を入れたかも。

にしても「パスタお湯」の「塩」は、当店は少なめ。
「パスタお湯」の基本の「塩加減」は、「おっ、チョイ塩っ辛い」位。
パスタ自体にも、キチンと「下味」を付ける狙いがある。
が、
当店は、「塩の味が、キチンとする」ギリギリ位。
「薄い」位味の方が、「味」を感じようとして良く噛むから、
逆に「パスタ」の小麦粉の「甘み」も感じるし、
「ソース」の味も、良くするって寸法。

「おっ」だの「チョイ」だの「キチンと」だの、
なんと感覚的で、分かり辛い表現だが、そこは分かって。
他に言い様が無いんで…。

そんなこんなで、「塩」が2倍入ったところで、
嫌気が指すほど「塩っ辛」くは無いはずなんだけどなー。
次回への「反省点」だ。よーし見とけ。
近日中に、再戦はある。

newport宮木英貴


2012年11月27日火曜日

11/25日曜 カレー蕎麦


この度の「カレー」「カレー」の毎日も、一応これにて終止符。
次は、一月も始め、「正月」早々から始まる予定。

「カレー」の残りがあれば、「カレー蕎麦、うどん」は「お茶の子」。
必要量まで「水」で伸ばして、好きな「具」を入れて、
「かつを節」の「粉」でもフって、「しょう油」で味を足す。
薄まり過ぎて「カレー」の感じが足りなくなっちゃったら、
「インスタントカレー」なり「カレー粉」入れりゃあ良い。
「長ネギ」刻んだのでも乗せりゃあ、出来上がり。
「蕎麦」なり「うどん」なり、好きな「麺」を放り込むだけ。

残りの「カレー」の量は、どんな量だってなんとかなる。
鍋に「へばり付いてたカレー」でも「やり様」「工夫次第」だ。
ただ、「シャバシャバ」の汁じゃあ、「麺」に「カレー」が絡まないので、
仕上げに「でんぷん」等で、「トロミ」を付けた方が自分的にも好み。
この時期、暖まるし。

閑話休題

ところで昨日「11月26日」は、当店開店記念日。
以前の「チビっちゃい」店から、通算で「丸9年」経った訳だ。
この「クソったれ」なご時世、ここまで来れたのは、
正に「お客様あって」の事、「感謝」の一言。
「ありがとうございます。」

以前の店からの「通算」で、数えるのは、
以前の店を始めた時こそ、「転機」であったから。
大きく「考え方」「やり方」etc.、が動いた。変わった。
今の店は、その延長上にあるだけ。

全く月並みな言い方だが、「9年は、アッて間」だった。
あまりの月日の流れの速い事に、気分も何もあったもんじゃあない。

ま、今日から10年目に突入。
ふさわしい、外の天気は「嵐」の様を呈している。
ま、頑張るさね。

newport宮木英貴


2012年11月25日日曜日

11/24土曜 鹿スジ丼


ここのところ、「仕入れ」ラッシュが続いている。
「年末」「クリスマス」のメニュー用に、「核」になるものは、
今から確実に「手配」「入手」しとかないと、
「いざ」って時に、「品薄」「天変地異」等で、手に入ら無くなったら、ワヤ。

てな事で、毎日「何かしら」の物が届いて、「いくばくか」の現金が消える。
それじゃ無くても「11月」は中途に寒いし、
年末に向かって、「外出」を控えている御仁も多い。
そんなこんなで、売り上げが寂しいにも関わらずにだ。
嫁は、「ヒーヒー」言いながら、財布を開けている。

そんな中、「鹿肉」が届いた。
「鹿肉」の「販売」「流通」等、数年前と比べても、格段の差があるようだ。
「販売」する窓口の「webサイト」の、「数」「質」も充実の一途、
結果「価格」も以前より、コナれてきているイメージがある。
届いた「鹿肉」の、「処理」「質」も、言うことなし。

さーーて、
どうしても、肉は「使う」段になると、「スジ」やら何ちゃらが出る。
今回は「鹿肉」だし、勿体無いじゃん。
ってんで、先日、当「賄い」「牛スジ丼」をやったが、
その「牛」の代わりに、「鹿」にしようって寸法だ。

少し「しょうが」「にんにく」「玉ねぎ」の、香味野菜を効かせて、
「中華、牛肉のオイスターソース煮」よろしく、
「オイスターソース」にて、軽く味を付ける。
これで、「スジ」が柔らかくなるまで、煮込むって訳。

「動物」ってのは不思議な物で、
「舌」「心臓」「肝臓」「腸」etc.…、だいたい同じ味がする。
「魚」でも「豚」でも「牛」でも「鹿」でも、「香り」こそ、それぞれだが、
かなり大雑把な言い方だが、「味」「食感」は似たような物だ。

「スジ」も、まあ、そんな事。
出来上がった「鹿スジ煮込み」は、「牛」と大差はない。
が、「旨味」成分が違う。
「鹿肉」は、「高タンパク」「低脂肪」「鉄分タップリ」だそうで、
「高タンパク」のおかげで、「旨味」もタップリって事だろう。

しかし、「鹿肉」ってのは、なんて「理想的栄養素」の肉なんでしょ。
女性の方、セッセと食べなきゃ勿体無い。

今年の年末は、"newport"じゃあ「鹿」を「一押し」で行きまっせ。

newport宮木英貴


2012年11月24日土曜日

11/23金曜 今日もカレー


ご存知、当店のライブ名物「食い放題カレー」。
少なくとも数日前から「仕込み」は始まっているので、
店の「内外」問わず、「カレーの匂い」は充満している。

当キッチンの「排気」先は、線路下をくぐって抜けられる、
隣の寿司屋さんとの間の「通路」。
通路の向かいにゃ、「焼き鳥屋」さんがあって、
そこの、昔は「粋なお兄さん」だったであろう「マスター」が、
「ライブは良いんだけどさ、カレー、ちょっと分けてけれー。
なんたって、匂いにやらちゃうんだわ」とボヤく。
隣の寿司屋の「父さん」も、「腹減ってる時はタマんねえよ。」と。

ご来店のお客様だって、10人が10人、
店に入った瞬間に「あー、カレーの良い匂い」となる。
そもそも当店、「カレー」を仕込んでなくたって、
何かしら、スパイシーな匂いが、店の空気に染み込んで、漂っている。
「カレー」が仕込み中なら、なおのこと。まるで「カレー」屋さん。

自分の服にだって、美味しい匂いが染みていて、
家に帰っても、別な意味での「カレー臭」、
自分の事ながら「良い匂いだ。」って思うもの。

そんな「カレー」「カレー」、また「カレー」の、
環境自体が「カレー」の日々が、「ライブ」前には、下手打ちゃ1週間、
この度は、チョイの事情があって「2週間」のところ続いた。

にも関わらず、「ライブ」前日は、だいたい「賄い」は味見で「カレー」。
当日は、頭は「音楽」に集中していて他の事は考えられないんで、
みんなと一緒に、食い放題用の「カレー」。
翌日は、余った「カレー」が待っていて、やっぱ「カレー」。
翌々日は、流石に「カレー」から方向を変えることが多いが、
翌々々日は、「余りの余りカレー」があることが多いので、やっぱ「カレー」。

「ライブ」前後の日々は、それでも「麺類」やら「何」やら、
若干の工夫をする事はあるが「カレー」からは、そうは外れない。

「カレー」は偉いな。何日続いてもOK。
「カレー」やら「ラーメン」は、やっぱ「DNA」に刷り込まれているかも。

(ここからは、大きな声で!)
もっとも、当店の「カレー」にも原因もあるやも、
何たって、「油脂」は必要最低限しか使わぬ。
「トロミ」の半分以上が、「粉」ぢゃ無くて「野菜」のペースト。
使った「ブイヨン」は、当然「インスタント」ぢゃない、ちゃんと「ガラ出汁」。
使った「肉」は、「脂身」の少ない部位。
だから、胃にモタレ無いんだ、これが。

自慢はこんなところで。

newport宮木英貴


2012年11月22日木曜日

11/21水曜 オムカレー


「オムライス」または「オムレツ」の卵が「トロトロ」なんて、
良く「TV」何ぞでお目にかかるが、とてもじゃないが、俺にゃあ無理。
と言うのも、作る大きさにもよるが、一人前2~3個は卵を使わなきゃならぬ。

「ケっち」「もったいない」「栄養過多」etc.
多々の理由で、「卵」は一日一個と決まっている。
結果、当「賄いオムライス」は「チキンライス」を「薄焼き卵」で包んだ物、
と、言っても過言とは言えない。
それにしても、「卵」と「チキンライス」との一体感を出すため、
努力は惜しんではいない事は声を「大」にしたい。

まずは「ガッツり」の強火にしておいて、卵を流し込み、
一瞬にして「フライパン」に触れている部分の「卵」に焼き色を付ける。
が、「反対側」つまり「こっち側」は、まーだ半熟、
そんな内に「チキンライス」を乗せると、「卵」は「御飯」にまとわり付く。
が、この辺「モタモタ」していると、
「強火」のせいで、フライパン自体も高温になっているので、
「あっ」という間に「卵」に火が入ってしまうので注意が必要。
「フライパン」を「火」から、下りたり上げたりの工夫は、ここが「し」どころ。

もっとも、偉そうに「卵」の焼き方なんぞ、のたまわっているが、
実は「プレーンオムレツ」は、大の苦手。
「洋食のコックの技量は、オムレツの焼き塩梅。」なんて風評がある。
以前「オムレツ焼いてみろ」なんて言う、クソ生意気な客があり、
「なんすか?俺の技量を試そうってんですか!?」と、ゴンボ掘った事がある。
そもそも「フライパン」の使い回しが、「上手いか下手か」、
そんな事でしか無いと思っているから、練習する気もないんだけど……。
結局、「オムレツはやらない」で押し切ったが。


ところで、此度の「オムカレー」のソース。
本日の「食い放題ライブカレー」のソースと同じ物。
「挽肉&豆のカレー」であります。

その仕込み時間、「火を入れて」「寝かせて」を繰り返しつつ、
「玉ねぎ」「にんにく」「しょうが」を炒め始める所からだと、2週間。
「ブイヨン」を加えてからでも、1週間、かけております。
「これで完成」ってからだって、2晩、置いております。

ご家庭での「1晩置いたカレーは美味しいよね!」なんてレベルとでは、
「時間」だけとっても、比べられる物ではありません。
「辛さ」はバッチリ、その「味の一体感」「こなれ具合」は、そりゃ大変なもの。

「時間が必ずー、解決するのよー」ってな歌もある位。


本日、ご来店頂けるお客様は、カレーだけ取っても本当にラッキー。
乞うご期待であります。


newport宮木英貴


2012年11月21日水曜日

11/20火曜 鉄火丼

お寿司屋さんで、「巻物」やら「丼物」で、
「マグロ」使やぁ「"鉄火"なんチャラら」だ。
お寿司屋さんだし「飯」は、当たり前に「酢飯」だろ。

当「賄い」では、「マグロ丼」「漬け丼」って言えば、普通に「白飯」だが、
特に訳なんか無いが、ちょい気が変わって、この度は「酢飯」にしてみた。

当たり前だが「魚」には、良いに付け悪いに付け、
「魚」の「香り」「味」がある。
「酢飯」の「酢」は、その辺を上手く「包む」「添加」する作用があるようだ。
「寿司」の「酢」は伊達じゃあない。

ところで、
「生物」を扱うには、それなりの「技術」「苦労」が伴う。
「生臭い寿司屋」なんざ、御免こうむるし、
イカにも「生き」が下がった「ネタ」なんざ、見たくは無い。
「店」的に見ても、「仕入れ」なんかは、金額がかさむだろう。

けど「掃除してる?」って様な、「汚ねえ」寿司屋さんが、存在するのも確か。
にも関わらず、「寿司屋」は「寿司屋」として存在している。

「洋食屋」さんが「生物」を扱うと、
その「品質」「仕入れ」が、「寿司屋」さんが使うう物と遜色ないにしても、
何か、一段下がった物に思われる傾向がある。

「生」じゃあ味わえない「味」のために、「火」を入れたとすると、
「生き」が下がったから、「火」を入れたと見られる事がある。

「洋食屋」が「生物」を扱うと、「止めろよ」って空気が流れるが、
「和食屋」が「チーズ」を使うと、「勉強しているね」ってことになる。

別にヒガんでんじゃあ、ない。
まあ、そんな事を言う奴ぁ、人種が違うんだろうしね……。
やりたいことは、どう思われようが、言われようが、やるから。

って、ヒガんでるだけか。
ちょい「ボヤいて」みただけのつもり。

newport宮木英貴











2012年11月20日火曜日

11/18日曜 ベーコンとブロッコリーの酸っかいパスタ


正直言って、今日は降参。

別に体は何ともないし、二日酔いでもないけど、
「ブログねた」を、ひねっくり出す脳細胞が、ピクリとも動かず。
最近、1~2週に1度位はあるんだわ、これが。

そう言う時は、おとなしく「投稿」しない事にしたんだが、
「写真」が、結構旨そうなんで、もったいないし、
まー「写真」だけでも、ご観覧願おうって事。

ザッと、この度の内容を紹介させて頂くと、
「ベーコン」「にんにく」「とんがらし」を「バター」で炒めて、
当店常備菜の「ブロッコリー」を追加、仕上げは「しょう油」。
「レモン」を振って食おうって寸法。

以上!

newport宮木英貴


2012年11月18日日曜日

11/17土曜 カレー


「カレー」って美味い。
「毛唐の食いもんなんて、マッピラでぇぃ。」と、
純国産を気取ったジジィ(正直なところ、一人思い当たっている)なら、いざ知らず、
それを否定する人はいないと思う。

じゃあ、「美味い」理由は何だろう。
1、味が濃い
味は濃い方が、万人受けしやすいんじゃないだろうか。
昨今、スーパー等で売っている「インスタント物」は、押し並べて「味が濃い」。
日本も欧米風の「肉食」の文化に席巻され尽くされて、
そのものの「味が濃い」味が濃い、また「油脂」の「風味」「食感」も強い、
「肉」の味に基本が向いている。
早い話、「カレー」は「肉」「野菜」etc.の「旨味」が大集結している。

ちなみに、「薄味」は、食う方に「敏感」さを、かえって強いる。
「そんな無理をしなくても」ってことにもなる。

2、色がはっきりしている。
だいたいが「濃い黄色」が基本になって、
「赤」~「茶」~「黒」の間で、若干行き来する程度。
魚でも、「マグロ」「シャケ」等、「色」がはっきり認識出切る方が、
食べる方も安心できる様だ。
これも、「分かりやすい」がポイント。

3、香辛料タップリ。
「カレー粉」の香りは、「強烈」「鮮烈」だ。
たいがいの、「微妙な香り」は吹き飛ばすし、空間を充満させる威力がある。
「カレー屋さん」は外まで、「カレー屋さん」を主張する。
何が凄いって、それが「DNAに刷り込まれている」かの様に、
何かを振るい起こさせられる様に、「鼻腔」を心地好く、くすぐる。

4、作りやすい。
スーパーの棚を見るがいい。言うに及ばずだ。
よしんば、「インスタント物」を使わないにせよ、
その製作の所作は、ほぼ特別な「タイミング的な感」は必要としない。
「やり過ぎ」たところで、大きな失敗になり辛い料理だ。
その上「味が濃い」、どんな味付けでも受け付ける。
結果「あれこれ美味い秘訣」が人それぞれ、百花繚乱となる。
「家のカレーが一番」となりやすいのも、道理だ。

まだまだ、理由は考えられるかも知れないが……。


彼の地「ヴェネズエラ」でも、「賄い」カレーはウハウハだ。
最初は、訝しがっている顔も、
「麻薬」に近い効果があるのか、二度目には目の色が変わる。
「ヴェネズエラの中華屋」でさえ、「カレー粉」を使った料理があり、
結構人気だ。

「日本」と、地球の真反対にある「ヴェネズエラ」でさえ、そうだ。
間の国々が、「カレー」に好意があるのは、容易に予想できる。

「カレー」は、世界を征服する。

ちなみに、次回「ライブカレー」は、「挽肉」「豆」が入った物になる予定。
乞うご期待。

newport宮木英貴




2012年11月17日土曜日

11/16金曜 大盛り野菜の、しょうが赤味噌ラーメン


さて、このタイトル、何が言いたいかって言うと、
"「しようが」が効いた「赤味噌」ベースのラーメンに、
「野菜炒め」がガッツり、山盛り乗ってんぜ。"って事。
此度の「賄い」のポイントとしては、どれも外せず、
ソレこそ、「飾る言葉」のてんこ盛りになってまった。

さて…………。
「出汁」は、ブイヨンを取り終わった「鶏ガラ4羽分」。
出がらしの「2番」とは言え、「4羽」は2人分には充分濃厚。
より「コク」を出すため、「白湯」気味に……。

こっちの「鍋」で、「ゴマ油」で「にんにく」「しょうが」のみじん切を、
「こんがり きつね色」になるように、「弱火」で炒める。
「弱火」ってのは重要で、火が強いと「みじん」とは言え、
「ジンワリ」中まで、「こんがり きつね色」にならない。
ここで「とんがらし」を、出来上がりの「辛さ」まで想定して、
「鍋」に放り込んでおくと、奥のある「辛さ」が出て、よりグット。

ここに「味噌」、此度は「赤味噌」それも「八丁味噌」を投入。
少々焦がし気味にして、「焼き味噌」の香ばしさを演出する。
ついでに「長ネギのみじん」も投入、「甘さ」をも狙う。

ここに、先の「白湯気味 鶏ガラ2番出汁」を加える。
白煙のごとく「湯気」が立ち上り、
「ジャー!」と威勢の良い音が、キッチンに響く。
「鍋」にこびり付き気味であった、
「にんにく」「しょうが」「とんがらし」「味噌」「長ネギ」達は、
一気に「出汁」へと、溶け出す。

見ると、お焦げの「粒つぶ」やら「とんがらし」やら
「ハンかに青い長ネギ」やらが、勝手気儘に漂っている。
「香り」は良いんだが、ちょいと「汚らしい感」がある。
そこで「奥の手」、電動「ハンドブレンダー」で「ガー」っとやると、
見た目も「滑らか」なスープへと変貌を遂げる。
後は、「しょう油」「ナンプラー」「オイスターソース」等で、
「味」を補完して、スープの完成を迎える。

さて「野菜炒め」。
此度はあえて「味噌ラーメン」のベストパートナーとも言える、
「もやし」をあえて、外した。ま、単純に「飽きた」だけだけど。
「青梗菜」「玉ねぎ」「人参」「にんにくの芽」がラインナップ。
こいつらを順次、「ゴマ油」かつ「強火」で、やっつける。

で、「野菜」達が「生気味」な位で、先の「スープ」を投入、
またも「白煙」「音」で、キッチンは活気付く。
こうすることで、「野菜」「スープ」は、より一体となり、
「スープ」には、野菜を炒めた「風味」がプラスされ、より深くなる。
このテクニックは、方々の「ラーメン屋」で取り入れられている。
チャンスがあれば、良くご覧あれ。

で、好きな塩梅に茹でた「麺」を丼に入れといて、
「野菜炒めスープ」を「ドバッ」と行けば、完成。
後は、「ほうばる」のみである。そりゃ、美味い。

「味噌ラーメン」の「キモ」は、「味噌汁」と「どう差別化するか。」だ。

長々、調理の実況でありました。
お粗末。

newport宮木英貴





2012年11月16日金曜日

11/15木曜 牛スジ煮込み丼 温泉卵乗っけ


「牛肉」と「飯」を結ぶ「手」、そりゃ、いろいろ考えられる。
ひっくるめて「牛丼」って言っちゃっちゃあ、多少無理があるかもしれんが。

例えば、その一つ、「吉野家」風の「それ」。
大量の「煮汁」で、薄切りの「牛肉」を「サッ」と煮て、「飯」に乗せる。
「ファーストフード」ってな位で、「サッ」と出来て、
かつ、「肉」も硬くならない。実に、「上手い」「美味い」方法。

いく度か、当「賄い」でも、同じ出来上がりを目指したが、
この方法、大量の「煮汁」が無いと、「サッ」と煮る、
つまり、薄切り「牛肉」を同一条件で、
なおかつ短時間で仕上げるのは、難しいってこった。
「ケッチ」い性格、「勿体無い」に取り付かれた思考では、チョイ無理。
だって、「汁」が余る。

じゃあ、そこそこの「厚さ」の牛肉を用意しておいて、
「ガッ」と、「焼く」「炒める」をしたところに、それなりの「味」を足す。
まあ、ある意味「すき焼き」風の発想。
これだと、その「味」の内容は工夫次第だし、
「肉」「飯」全体の分量を考えて「塩梅」出来るから、合理的。

この方法の「亜種」を考え出すと、無限に広がってしまって、
収拾が付かなくなってしまう。止めりゃ良かった。
だって、「肉」を厚くすりゃあ、「ステーキ」だし、
焼く「油」でも、風味は違ってくる。
「すき焼き」風の「甘辛しょう油味」でも良いけど、
シンプルに「塩」だけでも良い。
そもそも、焼かなくても、良いんじゃない?
ん……………。

と、まあ、「いろいろ考えた結果」を羅列した次第。

で、この度の「賄い」。
「牛スジ」が、程良い量が出たので、長ーく煮込んで「ヤワヤワ」にする。
こいつを「甘辛しょう油味」にして、「飯」の上へ。
この「牛スジ」、出処の肉の素性も良いもんで、煮込んでも美味い。
ある意味「希少」、贅沢な「牛丼」って事。

で、お供は「温泉卵」。
最近「保温調理器」なるものを入手、そいつを使うと、スゴーく簡単に出来る。

そんなこんなで………。


newport宮木英貴


2012年11月15日木曜日

11/14水曜 黒いあんかけ焼きそば


「黒い」あんかけ焼きそば、その種明かしは何て事はない。
取っておいた、先日の「黒ごま担々麺」のスープの残り。
何てったって、「捨てる」って事なんか出来やしない。

ところで、食べ物の「色」ってのは、
「美味そう」に見せる、感じさせる、印象を与える、には、重要な要素だ。

「ラーメン」のトッピング、「ほうれん草」「シナチク」「ナルト」「海苔」。
「トマト」の「赤」、そこに散らされた「香草」の「緑」。
「オムライス」の、黄色、赤、緑。
本来「白」い物が、「黒」いと驚くじゃん。
刺身の「ツマ」「あしらい」の数々。
「ビーツ」の色には、驚愕さえ覚える。
「フルーツ」の色の数々。
……………………………………………。

その「色」を構成する「材料」、つまりは「生産物」、
つまりは「自然」から生まれた物からは、
「赤」「黄」「緑」「白」「黒」「茶」etc.
それぞれの、見事としか言いようがない「複合」「中間色」etc.
もう「色」が溢れかえっている。

これに「形」の要素も加わる。
そう考えると、目が回っちまう。

確かに「見た目」は重要、「目」が美味しいって事もある。
けど、皿に「一滴」だけ落とされた「ソース」。
やたら、色の数だけ追求した「野菜」。
必要以上に「見かけだけ」に盛られた食材。
「ゴムベラ」で、片方に寄せといて食いたくなる「皿」も多い。
そんな「写真」が、「Web」を見りゃあ溢れている。

そんなのも「どうか」って気もするが、時たま自分でもやっているかもしれない。
「テーマ」がデカ過ぎて、嫌になってきた。

ちなみに「黒いあんかけ焼きそば」、
「黒ごま」が効いて、美味かったっす。

newport宮木英貴



2012年11月14日水曜日

11/13火曜 「タコのトマト煮」のパスタ


当店のメニューに「タコのカルパッチョ」ってのがある。
小樽「塩谷」に上がった「活ダコ」を、
ちょいと裏技で「漁師さん」から、直買いさせてもらっている。

その「タコ」、「活」ってなもんで、かなり「元気」。
心優しい「洋食」のコックさんは、「殺生」が苦手のクチ。
ほっぺに「ビンタ」をくれて、「ゴム手」を履いて立ち向かう。
「活ダコ殺生歴」も、片手の年を重ねて、最近では「悪魔」の如く手早くなった。
終わると、毎度毎度、肩で息をしながら「どーだ、ばかやろう!」
と、口走るのは、何故かは分からぬ。

当然「茹でる」のも、自分でヤル訳なんだが、
実は、彼の地「ベネズエラ」で、その「ノウハウ」を蓄積した。
若干、方向が違う感じだが、まあ今時、そんな事でも違和感は無かろべ。

で、「タコ」を茹でて、何時も思うことは、「ベロベロの皮」が勿体無い。
「足」と「足」間の「水かき」みたいな所は言うに及ばず、
「足」「頭」の周りやら、「タコ」はそこいら辺じゅう、「ベロベロ」だらけ。
それはそれで、食えば充分美味いんだが、そうそう食ってちゃあ「飽き」も来る。
なんせ、基本、簡単には「噛みきれない」部分だし。

どうにか「何か」に使う「手」を何時も考えていた。
「勿体無い」根性で、何回分かの「ベロベロ」も冷凍で貯まっているし。
近くの居酒屋のご主人に「広げて干してセンベイ」にする「手」も教わった。
けど、それもどうも「ピン」と来ない。

何かの拍子に「タコの柔らか煮」を思い出した。
「長く時間をかけて煮る」「圧力鍋を使う」等、手は幾つかある。
「タコの硬さ」の「腰」が抜ける程に、煮りゃあ良い。
「ベロベロ」も、簡単に「噛みきれる」位「デロデロ」になる。

で、その「デロデロ」を、ミキサーにかけてやって「デロンデロン」にして、
その「デロンデロン」をベースに、「トマト」「ニンニク」とを合わせて、
パスタの用の「ソース」にしてやろうって寸法。
「タコ」を「長く」煮ると、「タコ」そのものの臭みも増幅されてしまう様で、
同じく、やはり強く個性のある香りの「ローズマリー」を足して隠滅を図る。
それがまた、はまったようで、「良い」。

「ソース」だけだと、何のこったか分からないので、
「タコ」の身の切れっ端も、煮過ぎると硬くなるので、温まる程度にして投入。
"「タコのトマト煮」のパスタ"完成。

その「味」の確認の「賄い」って訳だ。
そのパスタ、近日発売予定、乞うご期待。

newport宮木英貴




2012年11月13日火曜日

11/11日曜 ハヤシライス


頂き物の「インスタント デミグラスソースの素」がある。
そういった物は、「賄い」ぐらいにしか使い道はほぼ無い。
使わにゃ減らないので、セッセコ食べる事になる。

残った「牛肉」でもあれば、あり合わせ「野菜」と「チャ」っと炒めて、
「インスタント デミ」を加えりゃ、「ハヤシライスのソース」は完成。
まー「カレーの素」みたいなもの。

にしても、当「ブログ」ネタも、「ハヤシ」に関しては枯渇。
しょうがねーから、「Web」で
「ハヤシライス、名称、由来」なんて「検索」をして見る。


するとどうだい。あるんだこれが。
これなんか、相当に面白い。

大手書店の「丸善」の創始者「早矢仕有的(はやし ゆうてき)」
とおっしゃるお方がおって、彼は医者でもあり、
明治の始め、外国文化「牛肉」が充実している「横浜」で、
「病院食」として作ったと言う説だ。

「牛肉のコマ切れと野菜のゴッタ煮を作ってご飯にかけて食べる
(或いは食べさせる)と栄養があるから病気の回復も早いし、しかも美味で、
作るのも簡単、 食器も少なくて済むし、後片付けも楽だから是非やるとよい、
 と患者や家族に勧めた。 」
と、その「早矢仕有的」さんの「ひ孫」に当たる方が、仰っている。
つまり「はやし先生の料理」が、「ハヤシライス」になったって事。
「これは、ひ孫たる自分だからこそ言える事実」とも仰っている。

正直、かなり独善的ご意見で「んーー?」てな感じ。
よく「TV」等で、「何ちゃら大学、何たら学教授」が、
その道の「専門家」然と、コメントしているのを見ている感じに似ている。
きっと、その道では「偉い人」何だろうけど、
「俺、この人知らないし。」と思った瞬間、「胡散臭く」見えるのと同様。

しかし、この記事、その「ひ孫」さんの実直そうな「人となり」も透けて見えて、
読み物としては、けっこう面白い。

ちなみに「丸善」書店では、「本」の形の箱に入った、
「ハヤシライスのソース」の缶詰を売っているそうだ。


後「名称の由来」としては、良くある、良く聴く、
「ハッシュドビーフ」から派生したとする説かな?
「ハッシュ=細かくする」だから、
まあ、「牛肉」「野菜」を、細かくして料理するパターンもあるだろうから、
これも「当たらずとも遠からず」って感じ。


言っちゃうと、まあ、どっちでも、何でも良いんだ。
けど、「Web」の情報ってのは、何せ「溢れている」ってことだ。
一つ二つ取り上げて、信じちゃったらエラいことだ。
だって、「真偽」を確認する術なんて、簡単には無い。

発信する人間は「誰だって良い」ってのが大きなポイント。
彼らだって、「真偽」を確認しているとは限らないし、
「悪意」の元、情報を発信している可能性だってある。

自分で「真偽」を確認できない限り、
「ただの読み物」「一つの意見」位に思っておく事にしている。

まあ、「ハヤシライスの名称の由来」なんてのは「罪」が無くて良いけど。

newport宮木英貴




2012年11月11日日曜日

11/10土曜 黒ごま担々麺


「本物」はどう作るかは知らないが、
当「賄い」的には、「魚系味」の「しょう油ラーメン」に、
「ごま」のペーストを入れりゃあ「担々麺」としている。
「白ごま」なら「白ごま担々麺」で、「黒」なら「黒~」だ。

「黒」になった理由は、単に「黒ごま」の使用率が「白」より低いから。
他意はない。が、「黒」い食い物は、インパクトがある。
「賄い」も上出来で、めでたし。

さて、先日、札幌某ホテルの一階にある、「四川飯店」で昼飯を食べた。
そう、あの「陳健一」さんプロデュースの店の模様。
何たって、入り口で、ばかデカイ「陳」さんの写真がお出迎えしている。

が、本店「赤坂 四川飯店」のHPには、「札幌店」の記事はないんだよなぁ。
「札幌駅前 エスタ10階」にも、「四川飯店」を名乗る店がある。
「陳健民直伝の味」との表示があるが、「直伝」って怪しいよなぁ。
まあ、疑い出すと切りが無いので、「ダマされ」ておくことにする。

その「昼飯」時、「担々麺」を食べた。
「凄ーく」美味しいから、この際「バッタ物」だって良い。
テーブルに有る「スパイスミルに入った花山椒」も、高評価。
まあ、いくらなんでも「陳」さんの写真もあるし……。

ところで、その味、とっても懐かしい味だった。

かつて暮らした「東武東上線 中板橋」の、駅近くにあった、
小さい、中華料理店崩れの「ラーメン屋」さんの「担々麺」と同じ味。
そんな事言えるのは、私の「舌の記憶力」が立派なんじゃあなくて、
ただ「味」を覚えるほど、「回数」を食べた結果。

店主は、小柄で、眼光鋭い、日本語が片言の、多分中国の方。
普通に「ラーメン」も有るのだが、たまたま食べた「担々麺」が、
たまたま「口に合った」ので、仕事帰りとか、足げく通った。

ひょっとしたら、「四川飯店」出身とは言えないまでも、
「陳健民直伝の味」の何処かで、修行したのかもしれない。

まあ、何だって良いんだが、「東京」も外れの、外れにある、
小さい店の主人が「本物」かもしれない「味」を作っている。
「東京」ってところの「商売」の深さに、驚くばかりだ。

newport宮木英貴



2012年11月10日土曜日

11/9金曜 「パン(クロワッサン)」と「クリームシチュー」


そこら辺にある材料を、「バター」なんぞで炒めておいて、
「小麦粉」いれて、「牛乳」で伸ばす。
特別な「技術」も「材料」もいらない。
そんなんで「クリームシチュー」が出来上がるんなんて、
「コック」さんになって、初めて知った。

子供の頃、「クリームシチュー」は、この上ない程のご馳走だった。
「SB」の「クリームシチューの素」は、「神秘」「崇高」な「箱」だった。
何だか分からない程、難しい作業の「結果」としか思えなかった

だったはずが、
「クリームシチュー」の「出来上がり」のシステムを知った時は、
「感動」もしたが、余りの「単純さ」に、「愕然」ともした。
おかげで、それ以降「十数余年」、「クリームシチュー」を食する事はなかった。

ところが、最近、「懐かしさ」の後押しも有って、
「賄い」に登場するパターンが出来た。
ある意味「簡単」に「当たり前」に美味しくできるし、
材料は、そこらにあるもので、十分だ。便利この上ない。
当然、「クリームシチューの素」何ぞを使わずにだ。



ところで、何故「賄い」が「クリームシチュー」になったかと言うと、
某「忍路のパン屋さん」の「パン」が手に入ったから。
「パン」のお供なら、「スープだろ」って事だ。

ここ何年も、普通に食べる「パン」は、某「忍路のパン屋さん」の「パン」だ。
おかげで、普通に売っている「パン」が物足りない、
「パン」とは、別物に思える時さえある。

若干、金額的には「ガサ」が行くが、
真っ当な「材料」「手間」をかけた物は、やっぱり美味い。
それは理想の姿の一つだ。
あんな「理想的」を絵に描いたような「食い物」を作って売って、
そんな「商売」は、はっきり言って「羨ましい」。
し、そんな「理想的」な食い物が、身近にあるのは「幸せ」な事だ。

「幸せ」だなんて思わせる「食い物」なんて、やっぱり良い。
末長くあって欲しい物だ。

newport宮木英貴


2012年11月8日木曜日

11/7水曜 ミートソースのパスタ(フジッリ)


いわゆる「マカロニ」とか、長くない「パスタ」を、総称して
「ショートパスタ」とか言う。
その他、「団子状」「板状」「イタリア的ぎょうざ状」イロイロあるが……。

ま、簡単にそんな事を言うと、「重箱のスミ」をつつかれそうだ。
「じゃあ、パスタって何?」って事にもなりかねない、
そんな事を事細かに説明してたら、時間が幾らあっても足りない。
御多分に洩れず、言葉の「定義」なんて物は「あやふや」なんだし......。


あー面倒くさ。
ここでは「いわゆるショートパスタ」って事で、話を進める。

ご存知「パスタ」ってのは、「長い、短い」に関わらず、めちゃくちゃ種類が多い。
「大きさ」「形」「表面の加工」etc....
で、「ショートパスタ」。
かつての日本での代表格は「マカロニ」で、
最近は、「イロイロな形」の物も売られていて、手頃に手に入る。
総じて「可愛らしい」「面白い」形が多い。

「ヒダヒダ」がいっぱい付いていたり、クルんと「丸まって」たり、
「向こうとこっっち」の厚さが違っていたり。
これを茹でると「硬さ」の違いが、一個の「ショートパスタ」の中で出てくる。
それが、「食感」やら「歯ごたえ」やら「食べ応え」やら、面白い効果を生む。
「ヒダヒダ」が、「ソースの絡み具合」の変化も生む。

例えば、
今回使った「ショートパスタ」は、「fusilli(フジッリ)」。
螺旋状のパスタで、「糸巻き」の意。
こいつは、その「ヒダヒダ」に「ソース」をタップリ溜め込んで、
濃厚に「ソース」の味が楽しめる。
おまけに「ショートパスタ」の特徴として、「小さい」「短い」から、
簡単に「フォーク」「スプーン」で持ち上がって、「一口」で食べられる。
なんて事もあるので、濃い味が良い「酒の当て」にも使いやすい。

当然、茹で加減も重要だが、そこは人それぞれで対応するしかない。
当店的には、「歯ごたえが、かすかに残る程度の柔らか目」
を目指しているが、これとて「硬い!」のクレームがあることも。
あー、やっぱり面倒くさ。

だいたい、こんな「大きなテーマ」は身に余る。
「ショートパスタは、酒の当てに良い。」位分かって頂ければOKっす。

ところで「ショートパスタ」は、一般的に「short」と「英語」で言う。
「パスタ」は「イタリア料理、イタリア語」なのに、
どうして「イタリア語」の「corto」を使わぬ?
まあ、これとて「重箱のスミ」だが。

newport宮木英貴


2012年11月7日水曜日

11/6火曜 「山千」と「カットステーキ」丼


またも「丼物」。ここのところ「丼」付いている。

「丼物」は、「飯」と「おかず」が、「一緒に盛られている」ってだけ、
考え様によっては、無限の組み合わせが考えられる。
「飯」と「おかず」が別々じゃあないので、食器が、一つで済むと言う利点もあるが、
独身生活ならいざ知らず、当店の「賄い」に限って言えば、
一つや二つ「洗い物」が増えたところで、大差は無い。

さて、手元に「タスマニアンビーフのロース」がある。
「OGビーフ」とか「オーストラリア牛」ってやつの仲間だ。
こいつを、カットステーキにして、「飯」に乗せようって寸法だ。

この「タスマニアンビーフ」は、全面的に「赤身」の肉だ。
「和牛」の様に「霜降り」、つまり「筋肉」の中に「脂身」が滲んでなんかいない。
適度の「霜降り」は、肉に「柔らかさ」と「コク」をもたらすが、
度を超すと、その肉の味は「脂身」の「それ」だし、健康上良くない面もある。
その点「赤身」の肉は、「脂身」は一部分だけなので、
その「量」は、食い手がコントロール出来るし、
噛みごたえはしっかりしていて、味は「噛めば噛むほど…。」ってやつだ。

そんなこんなで、「飯」に乗せる事を前提に「ソース」を考える。
若干の「コク」を足すために、「バター」を足すことにして、
「飯」に合わせるためにも、味のベースは「しょう油」。
「ニンニクたっぷりオイル」で焼いて、「トンガラシ」でパンチ感、
「爽やかさ」「軽さ」を出すため、仕上げに「レモン」を振ることにした。
「寄る年波」、「軽さ」ってのは、この「歳」になると大事だ。

どうやったところで「肉」「ステーキ」となれば、「油脂」は、少なくとも「有る」。
「油」が「飯」に直接かかるのは、少々避けたかったので、
その「緩衝材」に「レタス」「キャベツ」「玉ねぎ」etc.…と悩んだ挙句、
「山いもの千切り」=「山千」を「飯」と「ステーキ」の間に挟むことにした。


「思惑」は、思った以上に上手くいった。
土台に「飯」があるから、「山千」の存在が効いている。
これが「カットステーキ」の付け合せが、「山千」だとそうはいかない。
いかにも、取ってつけた様になるはずだ。

やっぱり「丼物」は偉大だ。

newport宮木英貴


2012年11月6日火曜日

11/4日曜 「オクラ」と「マグロの漬け」丼


安くて良い「マグロ」が手に入りゃあ、
我が家的には「漬け」に決まりで、飯に乗せりゃあ「漬け丼」完成だ。
だいたいにおいて、「安い」に趣きがあるのは、しょうもないが。

「マグロ」を適当な大きさに切り、適宜「しょう油」やら「酒」をふる。
「漬け」にすれば、「色が悪い」「筋張っている」等、
少々の見た目の悪さは、目をつぶれる。

日本人にとって、「米の飯」ってのは特別な存在なのは言うまでもない。
「ラーメン」がどうした。「カレー」は、もはやソウルフードだ。……。
なんて声高に叫んだところで、「飯」にはかなわない。

その「飯」を大盛りによそって、上に「何か」乗せる。
そんな「丼物」も、日本人的「こみ上げる物」を誘発する。

「親子丼」「天丼」「かつ丼」「うな丼」………。
例えば「ステーキ丼」「カレー丼」とか、なんか洋食っぽい、
どちらかってのは言うと、「あっち」の食い物も
「丼」が付いただけで、「こっち」の食物になる。
フレンチの定番だって、「フォアグラ丼」って言うだけで「こっち」のもんだ。

「海」に囲まれた「日本」であるが所以か、
「海鮮物の丼」に至ると、もう、思っただけで顔が緩む。
「イクラ」「ウニ」「アワビ」等、各種生鮮魚介………。
「魚介系」だと、「飯」をいじるのも有りだ。
「酢飯」か「白飯」か、悩むところでもある。

「マグロの漬け」を、「海苔」敷いた「飯」に乗っけて、
茹でて、叩いた「オクラ」を乗せる。
「白」「黒」「赤」「緑」、目にも鮮やかだ。

ところで、「茹でて、叩いた"オクラ"」なんて、
「オー!日本チック」とか思うでしょ?
ところが「オクラ」の原産は、「アフリカ」で、
彼地「ヴェネズエラ」でもポピュラーな食い物。
「納豆」代わりに、良く食ったもんだ。

と、自分の話に自分で「ミソ」付けて、ちゃんちゃん。

newport宮木英貴





2012年11月4日日曜日

11/2金曜 鶏の塩麹漬け丼


先日「賄い」用に仕込んだ「鶏の塩麹漬け」の残りが、冷凍してあった。
「バタバタ」の毎日の今日この頃、とりあえず「飯」があったので、
あまり考えず「飯に乗っけちゃえ」って事になった。

「鶏の塩麹漬け」を焼いたフライパンの「こびり付き」を「酒」で掻き落として、
「鶏」を漬けたあった「塩麹」を足して「ドロドロ」にしておく。
別に「玉ねぎ」をゴマ油で炒めておいたのを「ドロドロ」に加えて、
こいつを「ソース」にみたてて、飯に乗せる。
で、焼いた「鶏の塩麹漬け」を切って乗せて、「青味」をパラっ。
玉ねぎの「甘み」が、「塩麹」の「塩っ気」「甘さ」と相乗効果で「美味い」。
「良くできました」「ハナマル」。


洋食で言う所の「香味野菜」ってのがある。
「玉ねぎ」「人参」「セロリ」「ニンニク」「ローリエ」………etc.
「時」と「場合」と「用途」で、
その「組み合わせ」「バランス」は「千変万化」。
材料の臭みを、消す、和らげる、強める。
香りを、添える、強調する。
味に、甘さ、辛さ、和わらかさを加える。
etc.

中でも「玉ねぎ」の用途の「幅」は、相当に広い。
「生」「塩もみ」「下ろす」「軽く炒める」「凄ーく炒める」etc.
使い方は色々、効果も色々。
「カレー」用に「玉ねぎ」を気長に炒めるのは、有名な事。
例えば「自然な甘さ」を出すためにもそうする。

おかげで、当店でも「箱買い」にしている。
使う量は、半端ない。

9月の、高温のため、一時はべらぼうな値段だったが、
「道産」も顔を出して、最近、値段が下がってきてちょい嬉しい。

newport宮木英貴


2012年11月2日金曜日

10/31水曜 ライブ名物「食い放題カレー」の残り


ここのところ「日本シリーズ」と「夕方の雨」のせいか、店はとんと暇だ。
にも関わらず、
「我がバンドのライブ」→「極近しい親戚の納骨」→「義理の甥っ子の結婚式」
と、今週は一日おきに、個人的な「ビッグイベント」がある。
そんなこんなで、この「ブログ」もサボり気味です。
お許し、あれ。

「我がバンドのライブ」には「食い放題カレー」と言う名物がある。
「我がバンド」に集まってくれているメンバーは、
いわゆる「プロ」の方々がほとんど。
「生活」がかかっている分、「ギャラ」を払わねばならぬ。
そのため「場末のライブ」に「3000円」の高額を頂いている。
「じゃあ、当店は食い物屋なんだし、せめて腹一杯になって頂こう。」
と言うのが、その趣旨だ。


ところで、「食い放題」には常に「残飯」のイメージがついてくる。
必要以上に、皿に「山盛り」取ってきて、
食いきれなくて、皿に残された「食い物」の事だ。
流石に、当店のお客様には、そんな「バカ」はいらっしゃらないが、
あちこちの「宴会」「ホテルバイキング」で散見する。

そう言った「バカ」は、たいがいにおいて、
何事もなかった様に、知らん顔で立ち上がる。
まあ、「残った食事」に心を痛める様なら、最初から考えるだろうし、
「身体的理由」において仕方が無い場合もあろうが…。
「最初から考えろよ!」って「残りの量」は、呆れて物も言えない。
そんな場合程、何事もなかった様に立ち上がる。

これは「食い物」への「冒瀆」、人間の「英知」への「挑戦」だ。
その「残された食い物」を用意するため、
どれだけの人間の「努力」があったことか。


「義憤に駆られた」自分をなだめるにも、当店の「食い放題カレー」は良い。
お客様は、無駄無く、綺麗に食べてくれる。

ありがとうございます。

newport宮木英貴