2014年2月27日木曜日

2/23日曜 鹿出汁「しょう油」ラーメン

モモからスネにかけて骨付きのまんま、
いわゆる「後ろ片足丸々」が入荷。

数時間の格闘の末「肉」「筋、膜」「骨」に分別。
「肉」は売り物にするとして、
「筋、膜」は、甘辛〜く「しょうが」入れて炊いた。
こりゃ「飯」のオカズにゃあ最適の出来。

で、本日の主役の「骨」、
もう「始末の心」のオイラとしちゃ「骨」捨てられる訳ないじゃん。
「出汁」取って「ラーメン」は普通の流れなり。

骨的には「スネ~ひざ~太もも」。
この部位「豚」なら、形が似てるから「ゲンコツ」っちゅうて、
旨味が強く「とんこつラーメン」の出汁の主力。
その「素」は「ひざ」周りの軟骨の「ゼラチン質」やら「脂」、
そして何より「骨の髄」。

やっぱり鹿でも美味いはず。

さて「骨の髄」は「ちょっとやそっと」煮た位じゃあ出やしない。
なんで、ノコギリ持ち出して、2~3にカット、
ついでに「関節」にも切れ目を入れてやる。

一回煮こぼしてやってから、
「玉ねぎ」「人参」「にんにく」やら、クズ野菜なんぞブチ込みつつ、
10数時間、
「アク」は充分に浮くがスープには回らない程度の「ちょい強い弱火」にて、
途中蒸発するから、水を足し足し煮るにイイだけ煮込む。
これを「グラグラ」炊くと白濁し、
もし「豚」なら「とんこつスープ」と呼ばれる。
が、今回は「透明」なスープを目指したいので、そんな「火加減」になる。

「肉」を煮込めば、濃厚な「旨味」を期待できるが、
「骨」だと「旨味」と言うより「ゼラチン質」から来る「コク」が出る。
証拠に、炊き上がった「それ」は旨味は薄いものの、
冷えりゃあ「プルプル」に固まる。

なこって「コク」に負けない様に、しっかり「カリっ」と、
軽く焦がした「にんにく」で風味、「たまりしょう油」で味をする。
てか「コク」だ何だ言う以上に、そりゃあ好きな味だから。

けど「鹿骨のコク」は大したもんで、見事に「カリっ」を受止める。
流石に「大自然」に生きていた鹿、
過酷な人生てか「鹿生」だし「出汁」が美味いは当然かも。

トッピングは「長ネギ」と「にんにくの芽」「タケノコ」を炒めたのに、
せっかくだから「鹿肉」の切れっ端を加えた。

思った以上にグットな塩梅、
ここのところ「ラーメン」は良く作るが、中でも一二の出来。

ちなみに捨てたとこは、若干の「脂」位、
「春」も近い昨今、「餌」も少ない時期に関わらず、
「肉」自体の「旨味」は充分タップリだったから、
考えてみると「脂」は勿体無かったかも。
実際「鹿の脂」は「豚」「牛」に比べりゃ
融点が低くいってか「口溶け」も良くて凄く美味しいし、
「鹿骨出汁」にも「スジ甘辛煮込み」にもいい感じに作用している。

やっぱり物は捨てるもんじゃあない。

"newport"宮木英貴



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