2011年4月22日金曜日

4/21木曜 ハヤシライス

先日、パーティーの料理で「サーロインのローストビーフ」を出させてもらった。

「ローストビーフ」は、まずはフライパンで肉全体に焼き色を付け、表面を固くして肉汁を出ない様に壁を作る。

「サーロイン」を覆う脂の部分は、焼き上がりの油脂分を少しでも減らすために、じっくりと脂が溶け出す様に弱火で焼いた。じっくり焼くと、香ばしさも増す。

「脂身」を完全に外してから焼く事も考えられなくはないけど、「脂身」が全然無いのも味覚的に寂しいし、香ばしい「脂」の香りが無いのも味気ない。

で、今回はそのフライパンに残っている「脂」の話し。そこそこの等級の「牛肉」の「脂」、フライパンには漏れ出た肉汁やら、肉片やらもこびりついている。ムックリ来るのは「もったいない」の考え。

当初は捨てちゃうつもりだったが、急遽「ソース」にする事とした。普通その「ソース」は「グレービー」って言うんだけど、「グレービー」って「肉汁」のソースのはず、今回は「肉脂」のソースなんで少々違う気がする。(多分、「グレービー」で正しいと言うか、普通はそんな事考えないで「グレービー」って言うはずだけど。)

いわゆる「オーブン」のガスバーナーは「オーブン」の下部にあって、「オーブン」は下から熱が上がるので、下からの「火」が強い事になる。そのへん考えないで、肉を入れると、肉の下ばかりに「火」が入ってしまう。これを避けるため「オーブン」の上段に「肉」を入れるのだけれど、それじゃあ足りなくて「肉」の下にいわゆる「香味野菜(玉ねぎ、人参、セロリ、にんにく、パセリetc.)」を敷いてやる。こうすると野菜の香味も上がって、「肉」の風味もアップする。

この「香味野菜」も、もったいない。

で、その「香味野菜」を先の「脂」がたまったフライパンに投入、美味しそうな「キツネ色」になるまで、小一時間炒める。良い所で「小麦粉」を入れ、香ばしさが出るまで一緒に炒める。ちょっと位焦げたって問題無い。

この「小麦粉」がミソ。「小麦粉」は「水分」にトロみを付けて、「脂分」を「水分」に抱かせる事ができる。見た目、「水分」に「脂」が溶けた様。

味的には「水分」に「脂分」の「コク」「重さ」を持たすことができる。なんて不思議、素敵。

先の「フライパン」に、肉味を補うための「ブイヨン」をそこそこと、「赤ワイン」を大量に投入する。ある程度煮詰めてから、もし丁寧にやるなら「漉す」。当店は、なにせ「もったいない」か先なので、これを撹拌して「野菜」をすりつぶしてやる。「舌触り」「見た目」があまり悪ければ、これを漉す。野菜を撹拌しないで「漉す」より、撹拌してからのほうが「漉したカス」は少ない。

塩こしょう、etc.で味をして完成。けっこう良い出来。

で今回の「賄い」はこのソースをベースに、バターで炒めた玉ねぎと、「ローストビーフ」の切れっぱを入れて、「ハヤシライス」になりました。ちゃんちゃん。


写真はブレブレを使ってみました。別に何かをごまかしたい訳じゃないけど。

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