2013年3月28日木曜日

3/27水曜 ポークカットレット


そもそも「豚ロースのトンカツ」なんだが、
「揚げ物」は、「健康上」の理由もあるし、後片付けも面倒臭いんで、
肉に「パン粉」を付け、多目の油でフライパンで焼いた。
調子こいて「ポークカットレット」とか言ってみただけ。

で、この「パン粉」。つまりは「パン」を「粉」にしたもの。
良ーく考えると、色々「歴史」やら「ドラマ」が浮かび上がってくる。
だって「小麦の粒」→「粉」→「練る」→「焼く」→「再び粉」、
大まかに考えたって、そんな工程を経ている。
どう考えたって「手間」だ。

「パン」の歴史を考える。

「小麦」は当初、「粥」状にして食っていたらしい。
この「粥」の「お焦げ」を食った奴がいる。
残って「カチカチ」の「粥」を焼いて食ったら、食えた、案外美味い。
そんな奴らは必ず現れる。

そこに「小麦」を「粉」にした奴がいる。
最初は、お湯に溶かした「ノリ」を食っていたかも知れぬが、
「練って」「焼いて」みた奴が登場する。
「お焦げ」の味が忘れられなかった奴が、「再現」を目指したかもしれぬ。
ちょっち「硬い」けど、これが案外日持ちもする。
「こりゃあ良い」って事になる。

さて、
余っちまった「練った小麦粉」を放っておく「ずぼら」者もいるだろう。
発酵して「腐って」「酸っぱく」なっちまう。そりゃ、捨てるわな。
ところが、それを「焼いて」みる奴が現れるんだんな。
これが「食べられる」だけぢゃあなく、
スポンジ状になって「軟らかくなる」ことに気付いちゃった。
「発酵パン」の登場だ。

けど難点が一つ、やっぱり「直ぐに硬くなる。」
「硬くなったパン」さてどう食うか。
いわゆる「トースト」、焼き直して食べる。
水に漬けて、スープに漬けて柔らかくして食べる。

そして「粉」にする事に考えが及ぶ。
再び水を加えて「練って」、「焼く」「煮る」事も出来る。
「肉」にまぶして焼いたら、貴重だったはずの「脂」も、
「パン粉」が吸って、一緒に食える。

さて、お立ち会い。
ここまで「進化」をとげる「パン」だが、
その根底には「もったいない」という「感情」「ドラマ」が流れている。
食い物の「進化」の原動力は、
「もったいない」って気持ちかも知れない。
やっぱり、捨てられないんだよ。


今時は、「パン粉」用の「パン」を焼いたりもしている。
「パン」は西洋のもの、歴史が違う。
けど、日本人なら、さながら「米の食い方」だわな。
「お茶漬け」「おにぎり」「チャーハン」、
「蒸かす」「突いて固める」つまり「餅」だ。
そして「干し飯」。
ここにも「もったいない」って「ドラマ」がある。


newport宮木英貴


0 件のコメント:

コメントを投稿