2012年8月4日土曜日

8/3金曜 牛すじ丼


当店、週末限定メニューの「ローストビーフ」には、
道産和牛の、そこそこの「良い肉」を使わさせてもらってます。

「牛肉」の肉質は、「1~5」段階に分けられていて、「5」が最高。
当店のは、「5」まではいかない「4」であります。
が、「5」ってのは「量」も少なくて、「値」も張る、
当店には「4」辺りが、お似合いって事です。

この「4」の牛肉を、先日仕入れたところ、
「スジ」「脂」が付いたまんま。こりゃ、「掃除」せにゃならんのです。
肉屋の都合で、入荷の「カッコ」がそれぞれ違うのはしょうがないところ。
「脂」は捨てるとして、「スジ」がけっこう出ました。
なんたって、そこそこの「肉」の「スジ」です、
こりゃ、捨てるのは「もったいない」ってんで、
「賄い」となった次第であります。

「スジ」は、ちょっとやそっと煮た位じゃあ「柔らかく」なりませんが、
「アキレス腱」を炊くなら「いざ知らず」、
肉の表面に張り付いている、「ペラいスジ」を炊くのであれば、
「圧力鍋」なら、沸騰時間は「15~20分」もあればOK、
前後の用意やなんやを足しても、「30分」強もあれば「柔らかく」なります。
もし「圧力鍋」が無くたって、
普通に「2時間」も炊きゃあ「柔らかく」なるって物です。

通常この手の「煮込み料理」は、「甘く」「辛く(しょっぱく)」、
「甘露煮」「佃煮」風に「濃い味」にします。
これは、「牛肉」の「肉臭さ」「獣臭さ」を紛らわすためでもありますが、
今回は、チョイと「逆」を行ってみたくなりました。
別に「健康」を意識した訳じゃあありませんが、
「薄味」でやってみたくなっただけです。
ま、「天邪鬼」って事で…。


ちなみに「圧力鍋」を出すのが面倒で、普通に「鍋」でやっつけました。
と、下ごしらえとして、流行りの「50℃」のお湯で洗って、
表面の「臭み」「汚れ」「血」なんかを流しておきます。
この、表面の「あれやこれ」が、料理の余計な「臭み」の素になります。


先ずは、通常「砂糖」ごっっそりの「水」で炊き始めるところを、
「日本酒」と「水」だけで、煮始めます。
どんな理由かは、解りませんが、「日本酒」は「砂糖」より、
料理の中では、「甘味」を感じさせる事が出来る調味料です。
「きんぴら」なんかでもそうですが、ぜひ一度お試しあれ。
ただ「甘い」だけじゃない、柔らかい「甘さ」が味わえます。
なぜ「甘味」が先かと言うと、「さしすせそ」の「さ」、「砂糖」
、つまり「甘味」は、先に「味」を付けないと、材料に「乗らない」って事です。

「肉」の「肉臭さ」「獣臭さ」を紛らわすために、
今回は大量の「しょうが」を使う事にして、
「コトコト」やってる間に、千切りにして、「とんがらし」と共に、投入。
「野菜の甘味」も欲しいんで、「玉ねぎ」も投入。

ま、こっから「1~2時間」、「アク」をひきながら放置。
「肉」が柔らかくなったところで、「しょう油」を必要最小限、投入。
「汁だく」は趣味じゃあないので、汁が無くなるとこまで炊いた時の、
味の濃さを予想して「味」をします。が、ここが「ポイント」。
「想像力」に欠けると、普通に「濃い味」になってしまいます。
自慢じゃあ無いですが、「経験」がものを言います。

食っちまわなきゃならない「卵」があったんで、
「スクランブルエッグ」状にして、上に乗っけました。

「実験」成功。
無事「薄味」の「牛すじ丼」が完成、味も狙った通り。
ま、たまにゃあ「思った通り」も出来なきゃ、
「身」が持たないってもの。

newport宮木英貴


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