2012年8月7日火曜日

8/5日曜 ハンバーグ


コックになって、ある程度の経験を踏んでから以降、
だいたい、どこのキッチンに行っても、「望む望まず」に関わらず、
「賄い」を作っていました。
「嫌い」じゃないから良いんですけど、
そのキッチンのシステムによっては、「賄い」代を取られる所もあって、
「自分で作った"メシ"に、金払うのかい?」なんて事もあります。
楽しいばかりじゃあ、ありません。

「ヴェネズエラ」に居た時分も、
「賄い」係りの「おっさん」「ババァ」が休みの時は、
時間が有れば、「賄い」係りをやってました。
「彼の地」の連中も、「日本食レストラン」での勤めも長くなると、
「カレー」やら「カツ丼」やら「牛丼」やら、「日本的賄い食」の味も覚えちゃって、
「カレー」とか言うと、みんな「ウハウハ」言って食います。
流石「カレー」のパワーは、絶大です。

さて「彼の地」では、「肉」をよく食いますが、
「端っこの肉」「固い部位」「ちょいヤバイ肉」etc.を食うため、
「ひき肉」を使った「家庭料理」が、特に「貧乏人」の食卓にはよく乗ります。
「ミートボール」「ミートソース」、そして「ハンンバーグ」もその一つ。
「パン」に挟めば、「ハンバーガー」って事です。

ある日、例によって、「賄い」係りを押し付けられ、
「端っこの肉」「固い部位」「ちょいヤバイ肉」があったので、
「照り焼き風の"ハンバーグ"にでもすベエ」と作業しておりました。
すると「あー、日本人がハンバーグ作ってる!」との声。
「不思議な物を見た!」と言わんばかりの「目」。
そう言えば、「ひき肉料理」は始めてに近かったかも知れません。
「日本人も"ハンバーグ"食うのか?」ってな物です。

一度なんか、
「日本人が作ったパスタなんぞ、気持ち悪くて食えない。」
なんぞと、言われた事もあったので、
ちょい、ムッとした事も鮮明に覚えております。


さて.........、
「彼の地」で、思った事の一つは、
「日本人と、そう、かけ離れた物を食べちゃあいない。」って事。
「食材」って事でも、増してや、料理の「方法」なんてェのは、
「煮る」「焼く」「蒸す」位しか無いですし、後は、「切った」「貼った」位。

世の中はドンドン狭くなっている、
「コカコーラ」「マクドナルド」は当たり前、
昔と違って、「しょう油」は、海外でも「そこらのスーパー」でも売っている。
今時、「日本人」だから「ヴェネズエラ」だからって、
そんな変わったもの食ってないって。

本来の「価値観」は大差ないのに、違う気がしてるらしい。
違うって勝手に意識している。それだけの事。
「食わなきゃ」生きていけないし、「なら、ちょっと美味い物食うかい。」って思うし。
目指す所は、一緒と心得ております。

newport宮木英貴



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