2012年6月17日日曜日

6/16土曜 カレーそば


「カレーそば」なる食い物を、意識し始めたのは、
20台前半、野望を持って「上京」した後の事かも知れない。

当時は金も無けりゃ、「飯」を作ってくれる人も無い。
働きゃなきゃ「飯」も当たらないので、
出勤前、「朝飯」代わりに「立ち喰いそば」には良く行った。
通りすがり、駅前、駅中、etc.。

ベースが「かけ」、「そば」か「うどん」がチョイスできた。
場所によっては、カウンターに入れ放題の「刻んだネギ」。
それに「各種天ぷら」「卵」「わかめ」「山芋」「山菜」……。
「コロッケ」を乗せるのは、驚いた。
で、「カレー」ってのがあって「かけそばか、うどん」に、
とろみのある「カレー」を、ジャっとかけてくれる。

基本的には、渋く「山菜そば」を頼む。
たまさか、金に余裕があると、「山菜」に「かき揚げ」を乗せる。
気が向くと、「カレー」だけをかけてもらって、
「刻みネギ」を山盛り、「とんがらし」を赤くなるまでかけて食う。
そんなスタイル。

「カレー」には「とろみ」がある分、
「汁」とは混ざらないで、「かけそば」の上に止まっている。
「麺」をすくうと、まずは「カレー」が絡まって来るって寸法。
何度も「麺」をすくっているうちに、
「カレー」と、そばの「汁」は混ざり合って行く。
最後に「汁」をすする段になると、
「カレー」に「かつをダシ香る汁」が、混然と混ざり合う。
そう言や、時たま「コロッケ」を乗せていたかも知れない。

子供の頃は「カレー」に、
「うどん」やら「スパゲッティ」を入れていたかも知れない。
けど、ただ、前日の余った「カレー」に入れていただけだと思う。
し、最初から「かつをダシ」「しょう油」が入った「カレー」を食ったのは、 
後に、どこかのキッチンの「賄い」での事かも。

今となっては、
最初から「かつをダシ」「しょう油」が入った方のスタイルに固定しているが、
「カレー」と「そばの汁」の二層構造の「カレーそば」も懐かしい。


何にせよ、当時「立ち喰いそば」は、「生活」のお供だった。
「金のある、無し」に応えてくれる、強い見方だった。
時に「セコく」、時に「ちょい豪華」に、

後に、フランスだか何処だかの「四つ星シェフ」が来日時、
「日本の若いシェフは、立ち喰いそばなんぞで、食事をする様では、ダメになる。」
何ぞと、抜かしていた。
まあ「毎日の一食一食が勉強だ。雑に食うな。」と言いたいのだろうが、
「大きなお世話」だ。
「立ち喰いそば」だって勉強だ。
お前に「カレーそば」作れるか!

newport宮木英貴




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