つい最近まで、花園町に「金ちゃんラーメン」って店があった。
「金ちゃん」は、在日韓国人、名古屋生まれの名古屋育ち。
国籍はちょい違うけど、生粋の名古屋っ子。
「友達の友達」だったのを紹介され、
同業者でもあるし、年はほぼ同じだし、良い「友達」になった。
彼は「大風呂敷」気味の性格の持ち主だけど、根は気が優しい「良い奴」。
店の仕事の「やる気」に欠けるのが「玉にきず」だったが、
「料理」のセンスはバツグン、絶品の「炒飯」を出していた。
そこのメニューの一つだったのが「台湾ラーメン」で、
凄ーく「辛い」。
汗かきかき、食わねばならない。
これは実は「台湾のラーメン」である訳じゃあなくて、
名古屋の「台湾料理」の「賄い」がルーツの「ラーメン」との事。
「激辛の走り」で、昭和40年代から食べられていたのが、
「激辛ブーム」に乗って「ブレイク」したらしい。
まあ「ブレイク」と言ったところで、
「名古屋」地区限定だったようだが、そこが「ミソ」。
「名古屋」には、「普通」「ありきたり」の食物を、
他の場所とは、一味違う、独特の物に発展させる、「力」がある様だ。
「名古屋めし」なんて言葉もあるくらい。
例えば「味噌カツ」「天むす」「手羽先」「ひつまぶし」etc.…。
そもそも、独特の「豆味噌文化」「赤味噌文化」が根付いていて、
結果「濃い味好き」「辛い物好き」の傾向があるのかもしれない。
ご存知「味噌煮込みうどん」、
薬味は「トウガラシ」の「ピリ」ってのが合うだろう。
「辛い味好き」は進行する。
「ピリ」じゃあ満足できずに「ビリッ」になるのは目に見えている。
そんなこんなが、
「ありきたり」を「独特」に進化させるのだろう。
なんにせよ、この「超スピード情報時代」、
「あそこ」も「ここ」も一緒くた、何所も「そこ」も同じな時代に、
「独特」と呼べる地方色があるのは、嬉しい限りだ。
「金ちゃん」に「名古屋めし」を散々に吹き込まれる。
おかげで「名古屋」まで、足を伸ばした事もある。
「金ちゃん」何所行った?!
元気なら良いが。
newport宮木英貴
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