行きつけの魚屋の「カアさん」から、「時シャケ」の頭をもらった。
「カアさん」、自分の「酒のあて」のために冷凍しておいたらしいのを、
「息子にジャマにされた。」とか言って、泣く泣くくれた。
「ニイさん、煮付けるか、塩でも振って焼けばイイっしょーや。」
まー、魚屋のゴミは「手間」かけりゃ、「美味い物」の宝庫だろう。
とは言うものの、10本分位もある「頭」だ。
塩振って焼いたって、どう考えたって余る。
で、一部は、ガッツり塩振って、臭ーくなるまでほっといて「三平汁」。
ちなみに、まだ冷凍にも残っている。
「三平汁」の名前の由来は、諸説紛々。
これと言う「決定打」はない様だ。
そもそも使う「魚」「野菜」「味付け」も、諸説紛々。
味付けだけでも「塩」「味噌」「酒粕」等々。
「鮭に酒粕」、「ホッケに塩」じゃあ、全く違う料理な様な気がするけど。
けど、名前は「三平汁」。
「三平汁」って料理の名前には「愛」がある。素敵だ。
「どっかの、三平さんが作ったんだろう。」なんて情景も浮かぶ。
それが、「ウソ」か「本当」かは、あずかり知らぬ事としても。
もう、漠然と「三平汁」なんだから、なんでもありだが、
「三平汁」って名前に魅力があるから、
「三平汁」って呼びたい衝動もあるやも知れぬ。
料理の名前にも味がある。
方言の要素もあるだろうが、日本語はえらい。
そう考えると、楽しい料理名は沢山ある。
「ふろふき大根」「ハヤシライス」「竜田揚げ」「つみれ」………etc.
切りが無いし、それぞれの名前で、ひと講釈ぶち上げられそうだ。
が、
料理の名前に「愛」があるなんて、当たり前かも知れない。
「一日三食」お目にかかる。
極端な事言えば、命にも関わる。
愛おしいのは、当然だ。
にしても、「臭くないと三平汁とは呼ばぬ。」と、
勝手に叫んでもみる。
newport宮木英貴
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